「さんふらわあ」がグッドデザイン賞

別府国際観光港に入港した
「さんふらわあ くれない」(2022年1月)

 別府と大阪の定期航路を運行している、株式会社商船三井さんふらわあ(牛奥博俊社長、東京都)の「さんふらわあ くれない」と「さんふらわあ むらさき」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞2023」を受賞した。長距離フェリーが同賞を受賞するのは、33年ぶり。
 「くれない」と「むらさき」は、日本初のLNG(液化天然ガス)を燃料としたフェリー。LNGを使用することで、環境負荷の大幅な軽減につながる。最先端の技術やこだわりの設計で、静粛性も向上。室内もゆったりとしたスペースにするなど、貨物輸送と旅客輸送の両面で輸送力と利便性の向上を図っている。
 審査員からは「トラック物流に様々な課題がある昨今、モーダルシフトは喫緊の課題。しかし、船舶において動力源はディーゼルエンジンが主流で、環境対応を求められる。そんな中で、国内初のLNG燃料フェリーを実現。港湾だけでなく、航行地域の環境保護も期待される」とし、船舶だけでなく、ユニバーサルデザインを取り入れたターミナルなども高く評価した。
 さんふらわあは「受賞を通じ、商船三井グループフェリー事業の基本コンセプトである『カジュアルクルーズコンセプト』のさらなる浸透を加速させ、単なる移動手段だけではない、乗船されるお客様の思い出に残る船旅を今後も提供していきます」とコメントした。