明礬温泉の湯の花製造技術学ぶ

湯の花小屋の中で、職人に
教えてもらいながら採取を体験

 国指定重要無形民俗文化財の「別府市明礬温泉の湯の花製造技術」を学ぶ「第11回湯の花教室」が14日午後1時半、みょうばん湯の里で行われた。子どもから大人まで26人が参加した。明礬温泉湯の花製造技術保存会(飯倉里美会長)主催。
 湯の花製造技術は、明礬温泉だけに伝わる、湯けむりを利用した技術。約300年前の江戸時代から受け継がれたもの。三角屋根にワラとカヤを葺き、湯の花小屋を作る。湯けむりを小屋全体にいきわたらせる工夫がされた小屋の中で、青粘土をしきつめ、湯の花が少し成長すると、粘土の表面を打ち固める「地場(じば)しめ」という作業をし、さらに1週間後に採取を行う。職人が手作業で、昔から変わらぬ製法で作られている。
 湯の里16代目の飯倉代表取締役と恒松栖保存会顧問が湯の花の製造の歴史などについて説明。その後、職人と一緒に小屋に入り、地場しめや採取、ワラやカヤ葺きを体験。熱がこもった小屋の中で姿勢を低くして行う作業は重労働だが、職人に教えてもらいながら、ていねいに作業をした。以前、観光で湯の花小屋を見学したことがあるという上田京香さん(11)は「学校でチラシを見て、面白そうだと思ったので、参加しました。普段できない体験で、実際に採取したりして楽しかった」と話した。
 湯の花の性質を知るための簡単な実験なども行われた。