第65回油屋熊八翁碑前祭に70人

あいさつをする顕彰会長の長野市長

 別府温泉発展の礎を築いた油屋熊八翁を偲ぶ「第65回油屋熊八翁碑前祭」が1日午前9時30分、別府公園で開催され、約70人が出席した。
 八幡朝見神社の神日出男宮司が、神事を執り行った。
 奉納吟を、岳星会の野田岳珠さんが吟じ、久保岳恋さんが伴奏した。
 長野恭紘別府市長(油屋熊八翁顕彰会会長)、岡原文彰・宇和島市長兼宇和島市観光物産協会会長、穴井宏二・別府市議会観光建設水道委員会委員長(議長代理)、西謙二別府商工会議所会頭、伊藤慶典別府市観光協会専務理事、三好修二陸上自衛隊別府駐屯地司令代理ら12人が玉串を捧げた。
 神事終了後、長野市長が「油屋熊八翁は別府観光の父と呼ばれますが、私は日本観光の父と言ってもよいぐらいの功績、行動力だったと思っています。コロナを経験して、日本や世界の観光の潮流が変わってきたと思います。当時の熊八翁がやっていただいたような積極果敢な挑戦をする過渡期に立っていると実感しています」とあいさつ。
 来賓を代表して岡原市長が「宇和島に生まれた熊八翁は、波瀾万丈の半生を送りましたが、縁あって別府に新天地を求めてこの地の発展に輝かしい偉業を残されました。特に観光においては『旅人を懇ろにせよ』という聖書の言葉をモットーに当時としては画期的なホスピタリティ(親切にもてなすこと、歓待、厚遇)を実践され、その基本に忠実な取り組みが現在の国際観光都市別府に受け継がれていると確信しています」と祝辞を述べた。