来年11月「全国豊かな海づくり大会」

佐藤県知事らがマコガレイなどの稚魚を放流した
海上では、漁船によるパレードが花を添えた

 来年11月に開催される「第43回全国豊かな海づくり大会~おんせん県おおいた大会~」の1年前プレイベント「おおいた海博」が4日午前10時、別府市の別府国際観光港第4埠頭多目的広場で開催され、天候にも恵まれ、多くの人で賑わった。
 同大会は、水産資源の保護・管理と海や河川・湖沼の環境保全の大切さを広く国民に訴えるとともに、つくり育てる漁業の推進を通じて、水産業の振興と発展を図ることを目的に毎年、各地で開催されている。大分県大会は、第1回大会以来、2回目。当日は、大分市で式典行事を行い、別府市で海上歓迎と放流行事、大分市と佐伯市などで関連行事が予定されている。
 大会会長の佐藤樹一郎大分県知事が「豊かな海づくり大会は、第1回を現在の佐伯市で昭和56年に全国に先駆けて開催されました。2巡目を迎える来年の大会では、次世代につなぐ豊かな海づくりに向け、漁業者がつくり、育てる漁業にさらに取組むとともに、消費が減少している水産物を食べて応援することや、海洋プラスチックごみなどの新たな環境問題への対応など、県民総参加で挑戦していく、これからの豊かな海づくりについて、全国に発信していきます。来場する多くの人に、おんせん県おおいたをしっかりとアピールしていきたい」とあいさつ。
 開催地の長野恭紘別府市長は「来年は、別府市制100周年が重なる年。全国からお客様が来るので、機運の醸成はもちろん、素晴らしい大分の海、観光をPR出来るように、準備を整えていきたい。沢山お客さんが来れば成功ではなく、漁獲量や内容が変化していると多くの人から聞いている。こういったことをPRし、考える転換点となるような大会にしていきたい」と述べた。来賓の岩屋毅衆議院議員(「美しきOITA」海と川・水べの利用促進協議会長)と坂康之水産庁増殖推進部長が祝辞を述べた。
 めじろんの大会専用コスチュームや大会ロゴマークをお披露目。大分高校書道部による書道パフォーマンスで大会テーマを発表した。
 引き続き、海上歓迎・放流行事が行われた。別府市、杵築市、国東市、日出町、安岐町の漁業関係者が自分たちで企画し、54隻の漁船が海上パレードを行い、別府翔青高校吹奏楽部と豊後潮太鼓が盛り上げた。また、関係者や春木川小学校の児童などがマコガレイとマダイの稚魚を放流した。
 会場では他にも、魚のつかみ取り、水産物の販売、ヨットの試乗体験、海ごみ探しワークショップ、県立海洋科学高校の生徒がロープワークを教えるなどたくさんの企画で盛り上がった。