12月別府市議会定例会の一般質問⑥

 令和5年第4回別府市議会定例会は14日午後1時、一般質問で森大輔氏(新たな別府を創る会)、塩手悠太氏(有志の会)が新たな別府の創生、市内どこに住んでいても移動に困らない別府の創生、別府の経済・観光、財政運営などについて質問した。

「もうかる別府」とは…

森大輔氏(新たな別府を創る会)

森 大輔氏

 森大輔氏は新たな別府の創生について「別府市が考える『もうかる別府』とは何か」と質問。
 佐藤浩司政策企画課参事兼ふるさと創生係長事務取扱兼政策連携係長事務取扱が「『かせぐ別府、もうかる別府』は観光を中心とした経済循環を表現している」と答えた。
 森氏は「儲かっている、儲かっていないを判断する客観的な基準は」と質すと、安部政信企画戦略部長は「考え方なので、それぞれ基準はない。総合戦略については、総合戦略推進委員会で検証評価し、その結果だと思う」と回答した。
 森氏が「客観的に別府市が儲かっていないか判断できる基準を紹介する」と述べ、別府市の経済活動の市内総生産の対前年度比、別府市民所得が上がっているのか下がっているのかを基準にすればよいと説明。
 森氏が「今後の対策に生かし低迷する地域経済の活性化、市民所得の向上、別府市の発展、地方創生の実現につなげてほしい。別府市の市内総生産、市民所得総額の状況と、県内14市の別府市の順位は」と質した。
 安部部長が「県が発表している市内総生産額は3521億円、所得額は2679億円といずれも大分市に次いで2番目。総生産額は前年比マイナス5・9%。市民所得総額の対前年比はマイナス7・5%」と答えた。
 そのほか、別府市競輪投票ポータルサイト構築業務について質問した。

財政運営について問う

塩手悠太氏(有志の会)

塩手 悠太氏

 塩手悠太氏は財政運営について「近年、基金運用等において効率的に運用する自治体が増えている。別府市において基金などをどのように運用しているのか」と質問。
 牛島照美会計管理者兼会計課長事務取扱は「基金はほぼ全額を預金で管理しており、その結果、生じた利子が運用収入となっている。令和4年度末の基金残高は約208億9650万円、99・97%が預金です」と答えた。
 塩手氏は「令和4年度の運用益は1530万円。仮に他市と同じように運用したとして、利率は0・073%。先進的な他市と比べると、規模は違うが福岡市は利回り1・321%で約41億円の収益、同規模だと宗像市は2016年に利回り3・17%と約6億円の収益という。効率的な基金運用している自治体の利回りが1%を超えており、債権に比率のウェイトを置いているところが多い。別府市も基金を積極的に行っていくべきでは」と質した。
 安部政信企画戦略部長は「安全性を最優先に流動性が確保される条件のもとでの運用を考えている。長期の債権の運用は利息の面では良いが、長期になればなるほど流動性が低下する、収入時期と支出時期の差で支払資金が不足するときは借入コストが利回りを超過することが考えられる。長期運用ができる資金が見込まれるときは、検討余地もある。今のところはない」と答弁。
 そのほか、別府の経済・観光などについて質問した。