別府発を全国に売り出せ

「ロータリーどら焼機」を紹介する大倉崇史社長

 別府市船小路町の大倉菓機が「ロータリーどら焼機」を開発して全国に売り出している。どら焼きの機械はこれまで大手1社が90%のシェアを占めていたが、大倉崇史社長(43)は「このどら焼機を別府から全国に発信したい」と意気込んでいる。
 大倉菓機は創業113年の老舗メーカー。せんべいやパン焼き機のノウハウがあり、4年かけてロータリーどら焼機を開発した。高さ約1・3メートルで、銅盤が回転して、生地を落とし、上火で焼く。1時間で400個を製造でき、大手のものより2~3割多く作れる。
 生地の量、焼き色、食感、見た目は職人の微妙な手仕事に頼っていた。大手の機械は画一的などら焼きしか作れず、この微妙な調整はできないが、ロータリーどら焼機ならそれが可能。
 大倉菓機は代理店を持たないため、協同組合「フードマシンサービス」が営業の手助けをしてくれ、すでに湯布院や宇佐をはじめ県外では北海道、新潟、群馬、大阪、徳島、香川、高松、佐賀、沖縄の和菓子屋に15台を納品した。
 価格は1台が250万円で、オプションをつければ500万円まで。ホームページで動画を配信したり、全国の展示会に出品するなどPRに努めている。