金沢美術工芸大学の作品展

作者の記憶をテーマにした空間も
含めた作品などが展示されている

 石川県金沢市にある創立80年になる金沢美術工芸大学の美術科芸術専攻(通称SCAPe=Sustainnable Contemporaru Art Practice and Visual Culture Studles)学部2年生の授業研修公開作品展「たて よこ ななめ もしくは君」が19日まで、元町の梅園温泉斜め前のヤエノビルで開催している。入場無料。同大学が後援、NPO法人BEPPU PROJECTが協力。
 芸術学演習という実践授業で、学生が将来的な専門領域に基づいて制作・企画・広報から選んだ3つの領域で1年かけて展示準備してきた。タイトルの「たて よこ ななめ もしくは君」は、多種多様な方向性を持つ個々の表現が「たてよこななめ」に縦横無尽に広がることを表し、「もしくは君」は鑑賞者を刺しており、作品を通じて鑑賞者と鑑賞者、制作者と鑑賞者がつながり合うという意味が込められている。
 ヤエノビルの1階には3作品、2階には2作品、建物全体を使った1作品が展示されている。1階の和田夢花さん(20)の作品は「死なないための術(すべ)」。自身の記憶を表現しており、懐かしい記憶、美化された記憶、痛みを伴う記憶などを紙や本、カセット、8㌢CD、血を連想させるような赤いビーズ、ブラウン管テレビなどを使っている。
 すべての作品にキャプションがあり、学生が順番に在廊しており、来場者に説明する。
 同作品展で、来別している教員、学生は次のとおり。(敬称略)
 ▽教員=よしだぎょうこ(美術科SCAPe教授現代美術領域)▽制作=青木未歩、小寺真悠、佐藤彩乃、谷口和香奈、水谷帆南、和田夢花▽企画広報=荒木美音、岡田宇左、吉川春音、服部未来、盛岡美遥、山辺彩音