別府市は、水道局(当時)の元課長が現職時代の収賄事件で有罪判決を受けことで退職金(所得税部などを差し引いた)2234万9402円の返納を求めている件で、返納されないため、返納を求める訴えと、土地・建物について譲渡された関係者に対して、所有権移転登記の抹消請求をする訴えを大分地裁に提起するための議案を別府市議会3月定例会に上程する。
事件は、2019年に朝見浄水場の入札を巡り、業者に便宜を図った見返りに、現金100万円を受け取ったもの。2020年3月に定年退職した後に発覚し、同年11月に逮捕、起訴されて2021年に執行猶予付き、追徴金100万円の判決を受けている。
別府市は、条例に基づいて手続きを進めてきたが、返納されず。元課長側は、返納命令の取り消しを求める不服審査請求を申し立てているが、結論はまだ出ていない。
また、逮捕された月に自身の所有する宅地と家屋の所有権を別の人に贈与した。別府市は、債権回収の差し障りがあるとして、所有権移転登記の抹消請求を併せて行う。新たに財産の移転をさせないための仮処分も大分地裁に申請し、認められているという。
長野恭紘別府市長は定例会見で「市民感情に照らして、すみやかにすべき。粛々と速やかに出来ることやる」と話した。