別府市制100周年記念式典開催

小学生から高校生までの児童・生徒が「べっぷ未来宣言」で思いや願いを語った
式典であいさつをする長野市長

 別府市は、市制100周年記念式典を7日午前10時、ビーコンプラザで開催した。国内外から約3千人が出席した。
 式典の前に、別府市民フィルハーモニア管弦楽団による「行進曲べっぷ」が演奏された。また、国歌と別府市歌が同楽団の演奏、別府市出身のソプラノ歌手本田ゆりこさんの独唱で行われた。
 長野恭紘別府市長が「このまちには、100年の物語があります。このまちで生きる12万2010人の市民の皆さんには、一人ひとりが日々の暮らしで紡いでこられた、かけがいのない物語があります。敬意と感謝を申し上げます。市民の献身的な努力で、豊かな温泉、美しく魅力ある自然と景観を有する日本有数の国際観光温泉文化都市として長らくその地位を揺るぎないものとしてきました。このまちで暮らす人々は湯けむりに包まれ、癒しを求めて訪れる人々をもてなし、このまちの形を作り上げてきました。多様性のまちであり、アートの町としても知られています。私たちは、過去の100年と未来の100年の狭間に立っています。次の100年に向けて何をなすべきか。先人に深く感謝し、愚直に未来を信じて投資する。謙虚にしかし敢然と前進する決意です。レガシーに安住することなく、持続可能な国際観光温泉文化都市として、再起動する試みに果敢に挑み、次の100年に向けてさらなる飛躍を目指します」と式辞。
 加藤信康市議会議長は「人口減少や価値観の多様化に加え、未知の感染症、大規模災害への備えなど日本全体が大きな転換期を迎えています。本市が抱える課題も、多面化しています。社会環境の変化などを乗り越え、持続的に発展する国際観光温泉文化都市づくりに取り組んでいかなければいけない。議会としても、努力する」とあいさつ。
 来賓の佐藤樹一郎大分県知事が「別府市は、日本有数の観光都市に発展し、国内外の多くの人を魅了しています。持続可能な観光地づくりに、別府市と連携してやっていきたい」。岩屋毅衆議院議員も「観光ニーズも大きく変わっています。新しい時代にふさわしい、別府のビジョンをつくらなければいけません。次の100年に向け、世界の別府を目指していきましょう」とそれぞれ祝辞を述べた。
 「100年後に残したい別府の風景写真」公募展のグランプリに選ばれた、佐伯内の星野憲一さんを表彰。100周年記念として、「100歳からのバトン」と題した動画を上映。100歳の藤本智子さんの語りで、藤本さんの100年と別府市の歴史を重ね合わせるように紹介。会場には、藤本さんも来場した。
 引き続き、「べっぷ未来宣言」として、下嶋惟吹さん(南小4年)、長春汰さん(石垣小6年)、安部航さん(南小3年)、鶴田みやびさん(明星小6年)、中原理恩さん(東山中2年)、河野心優さん(別府西中3年)、吉水七菜さん(別府溝部学園高校2年)、吉野羽月さん(県立別府支援学校高等部2年)、安部陸斗さん(県立別府翔青高校3年)、明石渚さん(明豊高校3年)、三ケ田桃香さん(県立南石垣支援学校高等部3年)、カーン・ハリマさん(県立別府鶴見丘高校3年)がステージに上がり、それぞれ「みんなにやさしいまち、夢をもつことができるまちであってほしい」「これからもずっと、チャレンジできるまちであってほしい」「観光に加え、文化的に魅力のあるまちになってほしい」「これからも自然を大切にし、その恩恵をみんなで分かち合うことができるまちにしていきたい」「これまでに築き上げられてきた数々の歴史や伝統を引き継ぎ、さらに素晴らしいものにしていきたい」など、それぞれの思いを語った。
 式典終了後にはアトラクションが行われ、山の手小学校6年生と青山中学校合唱部員や生徒による合唱、別府鶴見丘高校吹奏楽部の演奏、別府翔青高校吹奏楽部のマーチングが行われ、花を添えた。