別府史談会(友永植会長)の総会および記念講演会が21日午前9時40分、別府市中央公民館講座室で開催し、約40人が出席した。
友永会長が「コロナ禍で集まって史跡探訪ができない状況だったので、昨年からバーチャルで実施しようと考え、夏場の炎天下の中で行わず室内で外と近い見分ができるということで、一つの手法として今年も行いたい。新しい手法を取り入れた活動を行っていきたいと思っていますので、よろしくお願いします」とあいさつ。
会員の岡部光瑞さんを議長に議事を進行した。
令和5年度の事業報告、決算、監査報告があり、出席者は拍手で承認された。令和6年度の事業計画として▽市内史跡探訪会、5月下旬ごろ▽市外史跡探訪会、11月ごろ▽秋季講演会、同月ごろ▽別府史談第38号発刊、来年3月中旬ごろ▽春季研究発表会、同月中旬ごろで別府史談第38号発刊後―の6案、同年度予算の計画を発表し、出席者は拍手で承認した。
総会後、記念講演会が開催され、「鶴見七湯廼記(つるみのしちとうのき)の謎」をテーマに元別府大学特任教授の段上達雄氏が講師を務めた。
同廼記は弘化2(1845)年に作成された豊後国速見郡鶴見村の地誌で、天保13(1842)年に鶴見村に設けさせた温泉場照湯の繁盛する様子と鶴見村内の温泉(照湯など)の由来と名所旧跡・特産物などを絵と詞で記した地誌を伊島重枝氏に作成させたもの。その挿図(絵)は、府内藩士の家の出身で、森藩士江川家の養嗣子(家督相続人となる養子)の吉貞氏。同廼記のなぞとして「七湯全部が描かれているのか」「名称は本当なのか」「箱根の『七湯のしおり』の影響か?」などを説明した。
最後に質疑応答があった。