別府市議会は2日午前10時、全員協議会を開いて、交通空白地域対策ライドシェア「湯けむりライドシェア(仮称)」と地方公益企業法全適用による競輪事業の公営企業化について説明を受けた。
ライドシェアについて、政策企画課よると、コロナ禍でタクシーやバスの運転手の離職に伴うドライバー不足などにより減便や稼働率の低下などの課題があるという。ライドシェアには、タクシー事業者が運行主体となる「日本版ライドシェア」と市町村などが運行主体となる「自家用有償旅客運送」の2種類がある。
今回、別府市が導入しようとしているのは、定時低路線コミュニティバス。湯都ピア浜脇からゆめタウン別府、秋葉通り、永石通りを経由して湯都ピア浜脇に戻るコースを予定。平日午前8時から午後1時、1日10便で、運賃は1乗車200円とし、ひとまもり・おでかけ支援事業回数乗車券の使用も可能とする。運転手は5人程度を想定し、安全運行講習などを受けてもらう。バス停は、道路にバスが止まる位置にシールを貼る方針との説明があった。6月下旬に導入予定。
議員からは「ドライバーの確保は重要。募集はどうするのか」「利用者の制限はあるのか」などの質問が出た。佐藤浩司企画戦略部次長が「制度設計はこれから。慎重な対応が必要だと考えている。国が定める安全講習に加え、毎月、ウェブで講習を受けてもらう。利用者に制限はない」などと話した。
また、公営事業局から別府競輪の現状や公営企業化に至った経緯などについて説明が行われた。議員から「ポータルサイトはどの課が担当してやるのか」「売上が優先になり、地域との関わりなどを忘れないようにしてほしい」などの意見が出た。上田享競輪事業管理者は「ポータルサイトは、全局体制で取り組む。基本的な考え方は変わらない。競輪場内にひとまもり・まちまもり協議会の事務局があり、地域との連携は変わらず実施する。地域への貢献度を忘れることはない」と答えた。