第2回別府市議会定例会の一般質問⑤

 令和6年第2回別府市議会定例会は20日午前10時、再開し、一般質問を行った。
 最終日午前は穴井宏二氏(公明党)、泉武弘氏(行財政改革クラブ)が依存症(ギャンブル・アルコール・ゲーム)、住宅用火災警報器の寿命・電池切れ・交換などの維持管理、障がい者差別解消法改正、温泉水・水資源活用などについて質問した。
 午後からは、三重忠昭氏(市民クラブ)、石田強氏(日本維新の会)が質問する。

住宅用火災警報器の維持管理

穴井宏二氏(公明党)

穴井 宏二氏

 穴井宏二氏は住宅用火災警報器の寿命・電池切れ・交換などの維持管理について質問。
 此本康秀市消防本部予防課長が「令和4年の総務省の調査によると、火災で死亡に至った経過として多かったのは逃げ遅れが大多数を占めている。いずれも避難行動を起こしているが、発見が遅れてすでに逃げ道が無かったと思われるものがある」と答えた。
 穴井氏が「別府市においてはどのような傾向があるのか」と質すと、此本課長が「過去3年間の住宅火災で65歳以上の死亡者数の割合は令和3年は100%、4年は50%、5年は40%と減少している」と答えた。
 穴井氏が「住宅用火災警報器の設置後の効果は」と質問。此本課長が「令和2年から4年までの全国の住宅火災および住宅火災警報器の設置効果についての分析を総務省消防庁が行っている。死亡者数を時間別にみると、就寝時間と思われる午前0~6時の平均が全平均時間の1・3倍となっている。設置効果の分析は、就寝する場所や階段にしていない住宅に比べ、設置している場合には就寝中においても火災を早期に認識し、避難開始が速まることにより、100件当たりの死亡者数および損害額は半減、焼損面積は6割に減少している。このことから、設置効果は火災発生時のリスクが減少する」と答えた。
 そのほか、依存症(ギャンブル・アルコール・ゲーム)、市営住宅入居者の高齢化と買い物支援などについて質問した。

歩行浴として有効利用を

泉武弘氏(行財政改革クラブ)

泉 武弘氏

 泉武弘氏は温泉水・水資源活用として温泉資源の多目的活用について「未利用湯の有効活用は歩行浴や公共施設、公民館等の床暖房などさまざまあると思うが、市民の理解を得るには、先行モデルケースを作り具体的に進める必要がある。保険適用や健康診断体制、医師会との連携、老人クラブとの連携、障がい者団体との連携などが必要と考えるが、最初に未利用湯の活用として、歩行浴を検討してはどうか」と質問。
 長野恭紘別府市長が「未利用湯を無駄にせず、有効に活用していくことは、別府市の将来を見据えた場合、非常に重要。多くの市民が温泉の恩恵にふれ、別府市に住んで良かったと実感することは大きい。需要と供給の適正化を図り、どの程度が活用に転嫁できるかなども含めて調査、研究する」と答えた。
 泉氏が「今後の限りある資源の保護や集中管理整備、未利用湯の有効活用には官民協力が必要不可欠。民間の協力を最大限に得るためにどう取り組んでいくのか」と質すと、長野市長は「別府市温泉マネジメント計画で掲げている基本理念は、すべての人が限りある資源、温泉の大切さを十分に認識、共有して地域が一丸となって進めるように取り組んでいく。民間、市民の協力が計画の遂行と達成、または持続可能な温泉資源を継続していくために必要不可欠。協力体制の構築に取り組む」と答えた。
 そのほか、障がい者差別解消法改正について質問した。