別府警察署は9日、警察官をかたるオレオレ詐欺(特殊詐欺)の発生を発表した。
市内在住の70歳代女性方の固定電話に9月19日午前、警察官を名乗る男から「ヤクザを逮捕したら、あなたの名前をかたって薬物を売買していることが分かった。そのヤクザは薬物の売買で得たお金のうち400万円をあなたの口座に振り込んだと言っている。身に覚えのないのなら、そのことを証明するために紙幣番号を確認する必要がある。すべての口座から現金を引き下ろして手元に用意するように」などと電話があった。その後、警視庁の警察官をかたる男から「下した現金を玄関先の鉢植えの側に置いてください」などと指示された。女性は信じて27日、自宅敷地内にある鉢植えの側に現金1286万円を置き、だまし取られる被害に遭った。
女性は10月8日、新聞の朝刊を読んだ際、自身が同じ手口に遭っていることを知り、同日午後、別府署に来署して被害が判明した。
別府署管内で今年に入り、特殊詐欺被害は6件、被害金額は約2820万円。警察官をかたるオレオレ詐欺は、今年初めて。
別府署は「警察官が現金を預かったりすることはありません。お金が絡む電話は詐欺を疑い、すぐに家族や警察に相談してください」と呼びかけている。