
別府大学は日本遺産サポーター大学登録を記念したシンポジウム「歴史と観光が未来を作る―別府大学と日本遺産「くにさき」の挑戦―」を4日午後1時、同大学で開催し、学生や地域住民ら約200人が参加した。豊後高田、国東両市でつくる六郷満山日本遺産推進協議会、同大学の主催、今日新聞社など後援。
開会のあいさつを、佐々木敏夫・六郷満山日本遺産推進協議会長、友永植別府大学長らが行った。
第1部は「国東地域における連携の現在と展望」。国東半島を舞台とする「日本遺産」「世界農業遺産」「広域連携project」の現状を可視化し、これまで分断的だった取組を大学が結節点となって連携させる可能性を探ることが目的。
豊後高田市文化財室の松本卓也専門員が「日本遺産『くにさき』と別府大学の協働の歩み」、同大学発酵食品学科の齋藤圭講師が「『世界農業遺産』と『日本遺産』に学ぶ水環境史の再構築―陸水系物質輸送の現在と過去―」、宇佐国東半島観光・地域振興広域連携Project会員企業のクリスティ・ポールさんが「観光業から見た地域課題と大学への期待」とテーマに講演した。
第2部は「人勢育成における『歴史×観光』の可能性」。文化財調査や観光実践を担う次世代人材のあり方を問い、教育機関としてのサポーター大学が果たすべき役割を具体的に提言することが目的。
同大学の福西大輔史学・文化財学科准教授が「博物館と文化観光―新しい観光を切り開く学芸員の課題と可能性―」、小野貴史国際経営学科講師が「観光額から見た歴史人材育成の展望」をテーマに報告。
学生を代表して史学文化財学科の青柳暖生地さん(4年)と矢野七海さん(3年)の2人が「国東半島での学びとキャリアビジョン」をテーマに発表した。
赤松秀亮文学部准教授がコーディネーターを務め、総合討論などを行った。
