別府市遺族会連合会の宮森智久会長(88)が令和3年度援護事業功労者厚生労働大臣表彰を受章したことを6日午前9時、長野恭紘別府市長に報告した。草牧定、石井裕克両副会長も同席した。
宮森さんの父は昭和17年に戦死し、残された母と食べ盛りの男の子6人。宮森さんは3男で小学4年生だった。そして、6年生のときに終戦を迎えた。旧制別府中学に入学。母たち戦争未亡人の遺族会を手伝い、青年部の組織作りに取り組んできた。青年部は亀川から始めて、各校区の遺児を探し、居れば、その地区の世話をしてくれるように頼んだ。しかし、大抵が逃げ回り、各地区の青年部の世話を引き受けてくれない中、当時の末松利治会長が青年部の輪を広げる助言や支援で気持ちを途切れさすことなく進めることが出来た。その後、会長として戦没者遺族の世話をしているが、遺児の高齢化が進み、各地区の世話をしてくれていた遺児も死亡や病床中の会員が増えるなど、会員が減少している。遺族の生活上の相談や健康管理についても留意し、情報を交換、会の健全な運営につとめた。
別府市遺族会連合会では、昭和22年4月から53年6月まで青年部長、平成19年4月から24年3月まで副会長、24年4月から会長を歴任している。昭和40年4月から別府市西地区遺族会長を務めている。また、同会役員として平成13年11月に別府市長より表彰、会長として26年11月に別府市長より特別表彰を受けている。
報告会で、長野市長は「この度の厚生労働大臣表彰、おめでとうございます。宮森会長をはじめ、遺族会の皆さんにとっても功績が認められた賜物だと思います。戦中、戦後、幾多の困難があったと思いますけれども、大変な時期を乗り越えて、たくさんの皆さん方のお世話をされて、今日があります。皆さんのたゆまぬ努力の賜物。これからも後進の育成やさまざまな活動に邁進していただきたいと思いますので、ご自愛いただきながらお元気でお力添えをお願いします」。
記念撮影後、宮森会長は「遺族会の皆さんが一生懸命に活動した結果として、私が代表でいただいたと思っています。遺族会は今、英霊継承をしながら、神社の清掃など社会貢献活動や会員の相談事などの受付をしています」とそれぞれ述べた。