ひたすら純粋に御霊を慰め②

 太平洋戦争終結後は2、3の団体が慰霊祭を継承しておりましたが、現在では別府地区隊友会が、秋の彼岸の中日(秋分の日)に、神事を執り行っております。
 戦場で亡くなられた、この1347柱の御霊の思いを致すとき、喜び勇んで戦地におもむいた人が、果たして一人でもいたのだろうか。
 父や母、弟や妹、祖父や祖母、畑や田んぼや山林…、などなどさまざまな事に思いを寄せながらも、当時の世情の浪に飲み込まれて戦地におもむき、そして異国の地で何を思いながら戦場に散って逝ったのか。
 我々は慰霊祭を催すにあたって、片意地を張るでもなく、純粋に、ただひたすら御霊をお慰めするためだけに行っております。
 しかし残念なことに、この事に関心を示される方も、お参りされる方も年々減ってきております。
 読者の皆さんが、春や秋のお彼岸にお墓参りをして、ご先祖様にご挨拶をして、家族の安寧をお願いすることと、何ら変わることではありません。(つづく)

別府地区隊友会   
事務局長 米田大作

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