別府警察署(幸野俊行署長)は24日午前11時、人命救助に功労のあった市内上野口町の無職、福永重智さん(69)に感謝状を贈った。
今月6日正午過ぎ、餅ケ浜海浜公園を散歩中、波打ち際で1人で遊んでいた男児を発見。周囲を確認したところ、保護者の姿は無かった。立ち去ろうとしたが、気になって男児が居た方向を確認したところ、男児が腰まで海に入っていた。福永さんは波打ち際まで行って声かけをし、砂浜に引き戻した。時おり雪が舞う中、男児の着衣が濡れていたため、着ていたウインドブレーカーを着させた。その後、別府大分毎日マラソン大会警備中の警察官に届け出た。男児は同日午前中、男児の祖母から行方不明児童として110番通報を受けて別府署が捜索中だった。
感謝状を手渡した幸野署長は「子どもは行方不明者として捜索しており、海の中に入っていた状況は一歩間違えれば命に関わるところでした。的確な判断によって救われました」と述べた。
福永さんは「大それたことをした訳ではありませんし、お節介爺さんがちょっと子どもさんに声をかけただけのことなので、このような賞をもらえたことにびっくりしています。海に入っているところを見たとき、この寒いのに何をしているのだろうかと思った。『早よ上がってこんね』と声をかけた。捜索されていることを聞いたとき、『これで見つかった』と安心しました。性分なので、今後も声かけをすると思います」と話していた。