別府市議会は9日午前10時、本会議を休会して全議員出席の予算決算特別委員会(荒金卓雄委員長)を開き、令和4年度の予算関係9件、条例関係7件の16件の審査を本会議場で行った。審査は初日は会派代表者による質疑、10日は個人質疑を行う。
令和4年度の当初予算案は、一般会計558億2千万円(前年対比6・6%増)、特別会計は607億8500万円(同11・2%増)。一般会計では、民間児童福祉施設等整備費補助金、保育所運営費負担金、新型コロナウイルスワクチン接種事業、学校給食共同調理場建替事業などにより増加している。特別会計では、競輪事業がGⅡレースの開催によって増加するなどしている。
水道事業会計の予算案は、28億8255万8千円(同3・9%増)。収入は1億230万3千円、支出は13億4065万8千円で、12億3835万5千円の不足額が生じ、過年度分損益勘定留保資金や当年度分損益勘定留保資金などで補てんする。
公共下水道事業会計の予算案は、28億2409万3千円(同14・76%減)。収入は15億1259万4千円、支出は19億8677万6千円で、4億7418万2千円の不足額が生じ、水道事業同様に過年度分損益勘定留保資金などで補てんすることにしている。
はじめに、長野恭紘別府市長が「慎重審議をお願いします」とあいさつ。阿南寿和副市長と岩田弘上下水道企業管理者がそれぞれ上程中の議案について説明をした。
午前中は、安部一郎氏(自民党議員団)と穴井宏二氏(公明党)。午後は、森大輔氏(自民新政会)、加藤信康氏(市民クラブ)、平野文活氏(日本共産党議員団)が質問を行った。
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安部氏は、市税について、7・8%の増加を見込んでいることの要因を質問。
末田信也総務部長は「固定資産税の令和3年度のコロナ特例が終了することや、家屋の新築が例年500棟前後であることから、1億4千万円を見込んでいる」と説明。
安部氏は「コロナ禍の状況は何ら変わっておらず、非常に厳しい状況。独自の対策などを考え、柔軟に対応してほしい」とした。
水道事業について「企業体の見直しを図るべき。指定管理の契約も見直すところが多々あると思う」と指摘した。
他にも、学校給食における食物アレルギー対応、備蓄倉庫整備事業の費用などについても質問をした。
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穴井氏は「令和4年度は、第2期総合戦略の折り返しの重要な年度。様々な分野で課題解決への姿勢が見える」と評価した上で、過去最大予算の財源などについて質問した。
安部政信企画戦略部長が「市民生活に密接するきめ細やかな予算を編成した。調整できなかった財源は財政調整基金から繰り入れをしたが、国の交付金、補助金を最大限活用しながら、歳出を縮小し、新規や拡充事業に充てた」と説明。
住居表示整備のスケジュールについて質問。安部企画戦略部長は「1年目に地元説明会や法的手続きをし、2年目に現地調査などを行う。対象地域は約3千世帯あり、令和7年度までに出来る限り行いたい」と答弁。
その他、マイナンバーカード普及促進などについても質問。