第104回全国高校野球選手権大分大会の最終日となる24日、決勝戦で第1シード同士の明豊と大分舞鶴が激突。2年連続の決勝カードとなり、明豊が12―3で優勝し、甲子園の切符を手にした。夏の甲子園は8月6日に開幕し、22日までの17日間で夏の頂点を決める。大分43校の思いを背負った明豊は、夏の甲子園に2年連続8回目の出場となる。
明豊は1回裏、2死1、2塁で竹下聖人選手が適時3塁打を放ち2点を先制。その後、2死満塁の好機に牧野太一主将が走者一掃の適時2塁打で3点を追加。2回裏に、1死1塁で後藤綾太選手が適時2塁打で1点を追加。その後、1死1、2塁の好機に竹下選手が適時中安打でさらに1点を追加。3回裏に無死1、3塁で坂本海斗選手が適時右安打で1点を追加。さらに無死1、3塁で高木真心選手が適時右安打で1点を入れる。その後、1死2、3塁で後藤選手が適時左安打で2点を追加し、3回を終わり11点リードする。
第1シードで2試合連続逆転勝利している大分舞鶴は6回表、1死2、3塁の好機に糸永遼太郎選手が失策から2点を返す。2死1塁で甲斐京司朗選手が適時2塁打で1点を追加し、スコアを3―11にした。
明豊は6回裏、鈴木蓮選手がライトスタンドに本塁打を放ち、12―3と大分舞鶴を突き放した。
そのまま、明豊が大分舞鶴打線を抑えて甲子園の出場を決めた。
川崎絢平・明豊野球部監督は「大会中は苦しかったし、この試合も長く感じました。ただ相手の大分舞鶴さんも1年間、お互い切磋琢磨して、『負けたくない』という気持ちが伝わってきました。うちも練習をしてきたので、今回のように成長できたのも『良きライバル』がいたからと思っています」
「試合前に選手たちには『気持ちで負けないように。甲子園で勝利するために発足したチームなので、何とか気持ちの強さを前面に出して圧倒できるように、当たり前のことを当たり前にしよう』と言い、送り出しました」
「多くの人たちがコロナ禍の中で応援してくれました。苦しい状況の中でも学校関係者、PTAなど多くの人たちからの力を、生徒たちが球場で思う存分発揮してくれたので、支えてくれた人に恩返しが出来たと思う」
「コロナ禍で高校野球を目一杯できていない学年なので、甲子園では一日でも長く高校野球に携わってほしいと思います。県の代表ですので、勝って元気を大分に届けられるようにしっかりと調整をして、勝ちにいきたいと思います」と話した。
牧野主将は「甲子園出場が決まり、素直に嬉しい。多くの人に支えられて今大会を迎えました。多くの人に感謝の気持ちを伝え、恩返しが出来たと思います。甲子園では、自分たちらしい野球をして大分をさらに盛り上げたいと思います」と述べた。
明豊の優勝への道程は、次のとおり。
▽第2回戦=9―2三重総合▽第3回戦=9―2大分雄城台▽準々決勝=11―1鶴崎工業▽準決勝=11―3津久見▽決勝=12―3大分舞鶴