ロシアの侵攻を逃れてきたウクライナの避難者に日本の文化を体験してもらおうと、裏千家茶道長野宗寿社中が7月31日午後2時半、市社会福祉会館でお茶会を催した。避難者16人が参加した。
6月26日に野田公民館で行われた老人会のお茶会でお点前を披露した際、梅津莉子さん(9)がその場に参加していた、長野恭紘別府市長に「海外の人に、日本文化である茶道をもって知ってもらいたい」と話したことがきっかけとなり、実現した。
会場には、野点に見立てた赤い傘を設置し、幸せで楽しいことが沢山あるようにとの願いを込めた「長楽萬年歓」の扇を飾った。お茶菓子は、ウクライナの国旗の青と黄色を青空とヒマワリをイメージした和菓子を提供。
野田のお茶会でお点前を披露した、梅津心さん(12)、児玉陽咲さん(同)、莉子さんが薄茶をたてたり、お菓子やお茶を運んでおもてなしをした。莉子さんは一緒にお菓子を食べて、作法をウクライナの人たちに教えた。また、長野宗寿先生が茶席、お菓子、お茶をいただく時の作法を説明した。
ウクライナの人たちは、興味津々の様子で、子どもたちの所作を熱心に眺めたりした。ボフダンさんは「儀式(お点前)そのものがキレイ。和菓子は初めて食べたけど、お茶も美味しくでびっくりした」と笑顔で話した。みんなで一緒に記念撮影をするなどして交流を楽しんだ。
梅津さん姉妹と児玉さんは「おいしく飲んでもらえて、良かった」「茶道の文化は日本にしかないので、外国の人にも知ってもらいたい」「今後は濃茶も飲んでもらいたい」と話した。