スリランカ親日協会を再開

親日協会のアサンタ会長(左)や役員たち
盛り上った親日協会のクリケット大会

 スリランカ親日協会のクラドウンゲ・アサンタ会長や神田剛顧問らがこのほど、本社を訪問。去る8月21日に日出町黒岩公園で「クリケット」の大会を開き休止状態だった協会の活動を再開した。協会は言葉の壁に悩むスリランカ留学生を通訳で支援することを第一に、同国の人気スポーツのクリケットを広めるなど文化・スポーツでも交流していきたい考えだ。
 協会は2014(平成26)年に発足したが、帰国者が相次いで集まりにくくなり、その後はコロナ禍もあって2年ほど活動した後、休止状態になった。しかし立命館アジア太平洋大学(APU)、別府大学、別府溝部学園短大と別府市内に約100人、県内では別府を含め大分、佐伯、中津、国東、日田に約200人のスリランカ人がいて、その多くが言葉に悩んでいる。そのため彼らの相談にのったり、コミュニティの場が必要と協会活動を再開した。
 今回のクリケット大会には、遠くは関東からの参加もあり、8チーム(1チーム7人)がトーナメントで試合をして群馬ユースが優勝した。日本や中国、豪など約70人の観客がいて、多くが別府のホテル・旅館に泊まり温泉や観光を楽しんだ。
 英国発祥のクリケットはスリランカで最も人気のあるスポーツで、日本の野球と同じ感覚で老若男女が楽しんでいる。日本クリケット協会があり、関東ではチームが増えているという。別府でもこれからチームを作りたい考え。
 協会はお祭りでスリランカ料理の屋台を出し、ゴミ拾いのボランティアをしたり、日本の風習を学ぶため正月の餅つきなどの活動をしてきた。今後はスリランカ人のコミュニティの場としての機能も目指す。また留学生奨学金を創設する。
 アサンタ会長(40)は日本に来て15年。神田顧問のマンションに住んでいるときにロータリアンで明豊会名誉会長をつとめる神田氏と知り合った。就職相談や生活のこと、スリランカ協会発会の事などを相談。今では「日本のお父さん」と呼んでいるほど。別府市石垣東8丁目の「アサンタモーニングスター」代表で、車の買い取り・販売・修理と通訳業を営む。電話090・1345・8481。
 親日協のアンジェロ事務局長(33)はAPU卒業、在日10年。京町で留学生のビジネスセンターと上人南でスリランカ料理のレストラン「ランカハット」を経営。電話070・2383・0426。
 会計のヤサスさん(39)はAPU大学院を修了。北浜のホテルエイルのフロントマン。
 3人とも日本語はペラペラ。アサンタ会長は「留学生は卒業しても帰国せず県内に、別府に残って別府で成功してほしい。別府に何かを残してほしい。協会に関心ある人はぜひ連絡して下さい。だれでも無料で入会できます」と話している。