別府市議会は、令和4年第3回定例会の一般質問を22日午前10時から本会議場で行った。
午前中は、首藤正氏(自民党議員団)と三重忠昭氏(市民クラブ)が南部振興や教育、水道事業などについて執行部の考えを質した。
午後からは、美馬恭子氏(日本共産党議員団)と松川峰生氏(自民党議員団)が質問に立った。
南部振興対策について
首藤正氏(自民党議員団)
首藤氏は、南部振興対策全般を振り返り質問を行った。
ゆめタウンを運営するイズミについて「シネコンの設置、商店街が利用できる駐車場など回遊性を図るとされていた。覚書など約束事がある。どう解決するのか」と質問。
松川幸路観光・産業部長は「16年経過し、約束事項について、多くある中で、経済情勢の変化により実現できていないものがある。一定のボリューム感のある投資を提案してほしい」とした。
首藤氏は「平成22年に当時の市長がイズミに要望の公文書を出した。20年の契約期限を迎える。未実施事項をどうするのか」と重ねて質問。
阿南寿和副市長が「借地権期間は2026年9月14日までで、残り約4年間。この間、市民の日常生活に欠かせない商業施設として定着している。未履行事項については、協議を行っていきたい」と答えた。
楠銀天街のアーケード撤去問題について「下は市道。アーケードを撤去すると水のはけ口がなく、水浸しになる。道路整備が先で、関連事業としてやれないか」と提案。
他にも歴史や教育、防災、道路整備など南部地域を取り巻く課題について、各部の考えを質した。
長野恭紘別府市長は「歴史、文化、伝統、産業を磨き、新しいものをかけ合わせてさらに魅力ある素晴らしい地域へ発展させていくことだと思う。皆さんと一緒に必ず実現していきたい」と述べた。
健全な水道事業を
三重忠昭氏(市民クラブ)
三重氏は、水道事業の管路の老朽化について「敷設距離と耐用年数が超えたもの、すべて更新した場合の事業費はどれくらいになるのか」と質問。
永井雄一上下水道局工務課長が「約556㌔で、40年超えたものは約253㌔、約45・5%。すべて更新した場合、200億円を超えると思われる」と答えた。また、毎年、約3億円かけて、2~3㌔の整備を行っていることを説明。
三重氏は「予期せぬ災害などで修繕が予測される。安定供給のため、効率的にやってほしい」とした。
さらに「有収率の向上に向けた取り組みが欠かせない」と指摘。「料金として反映しなかった水の量は。料金に換算するといくらか」と質問。
田原誠士上下水道局総務課長が「火災時の消火用の水や漏水などで、金額は約3億円」と説明。三重氏は「管路の更新に3億円の一方で、料金にならなかったは3億円」として、漏水対策の強化や有収率の向上にさらに努めるように要望した。
また、日本語指導が必要な子どもたちの教育支援について「インクルーシブ教育の一環だと思う」として、概要や心のケアについてを質問。
松丸真治学校教育課長は「幼稚園は通訳、小中学校は日本語指導を中心に行っている。日々の関わりで、子や保護者の悩みを教員やスクールカウンセラーが相談に応じている」と答えた。
三重氏は「きめ細かな対応してほしい」と要望した。