50周年を迎えた管工事協同組合 志賀敏夫理事長特別インタビュー

 昭和44年に設立された別府市管工事協同組合、水道事業の重責を担い、市民に安心安全な水の供給に努めてきた。
 創立50周年を迎えた記念事業の一環として行った市内、小中学校の外蛇口交換は337カ所に及んだ。
 半世紀に達した歴史の年に志賀敏夫理事長に話を聞いた。

別府市管工事協同組合理事長 志賀 敏夫さん
記念事業で市内小・中学校の外蛇口交換を行った
管工事事務局(山の手町)

 創立50周年を迎えられおめでとうございます。
 改めて別府市管工事協同組合の設立目的とこれまでの取り組みを、お聞かせください。

 皆様方のおかげをもちまして、当組合は創立50周年を迎えることが出来ました。
 当組合は昭和44年10月8日、「組合員の相互扶助の精神に基づき、組合員のために必要な共同事業を行ない、もって組合員の自主的な経済活動を促進し、かつ、その経済的地位の向上を図ること」を目的として設立されました。
 現在では、組織の強化・拡大にも力を入れており、外部環境に変化があれば素早く情報を集約・対応し、機動的な業務・組織運営に努めております。
 私たちの主な業務は、給水工事・水道本管穿孔工事・水道局委託業務(別府市水道局修繕業務、水道局当直業務、水道メーター取替え等業務、水道施設巡視及び管理業務など)です。
 その中のいくつかをご紹介しますと、給水工事ではこの50年間一般住宅をはじめ数多くの建物に別府市の本管より水道を引込む工事を行ってきました。現在では重機などの機械類も多数所有し、円滑かつ効率的に作業を進めております。
 水道局委託修繕業務には365日24時間体制であたっており、水道局の漏水調査で発見された地下漏水や、市民の皆様からの通報による路上漏水の現場に私どもが急行し、復旧作業を行なっております。3年前の熊本地震ではこの別府市も大きな被害を受け市内各所で水道管の破裂が相次いだことはご記憶に新しい事かと思いますが、我々組合員・組合職員は昼夜を問わず駆けずり回り、不眠不休で復旧作業を行ないました。
 水道施設巡視及び管理業務につきましては、こちらも365日休みなく市内に約40カ所ある配水池等の水道施設を巡視し、安全確認や維持管理を行なっております。
 また、知識・技能・技術の向上にも積極的に取り組み、国家資格の取得に励むほか、毎年開催される大分県技能祭技能コンクール(建築配管の部)にも参加し技能の腕を競い好成績を収めています。今年のコンクールでは50周年に花を添えるかのように、当組合職員が優勝を飾りました。
 その他、水道機器メーカーとも協賛し、現場研修や工場視察などを実施する等、資質向上のための努力を重ねています。

 近年、全国で地震や台風など自然災害が多発しています。
 緊急事態に向けた備えと復旧対応についてお聞かせください。

 昨今“異常気象”と一言では言い表せないほどの自然災害が全国各地で起こっております。台風15号では、千葉・東京・静岡の3都県で約2万4000戸の断水が発生し、最大断水戸数は約12万戸、台風19号では14都県で最大16万6000戸断水と記憶しています。主に浄水場や取水場の電気系統の損傷による給水不能が原因であったとのことです。
 災害に遭われた方にお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。
 当組合は、市民の皆様の生命の源である水を災害から守るため、別府市水道局と「災害時における応急復旧工事等についての協定書」を交わしております。先ほども触れましたが、3年前の熊本地震の際は組合員・組合職員が「絶対に断水はさせない」という強い使命感を持って一丸となり復旧作業にあたりましたが、一部地域では断水となったものの翌日には復旧することが出来ました。
 現在では水道局と円滑な連絡を取り合う為、毎月の災害用無線の通信訓練に加えて、水道局が行なう災害訓練に参加し水道本管の漏水修繕について迅速に対応できるよう実践訓練をしています。

 最後に、別府市管工事協同組合は別府市水道局と連携して市民の水を守られていますが、今後の展望をお聞かせください。

別府市の水道事業は給水普及率99%を超えています。新たな給水工事は減少傾向ではありますが、水道局のご指導の下、より一層「安心・安全でおいしい水」を皆様にお届けする一助となるよう、組合員・組合職員一丸となり日々研鑽して参ります。
 最後になりましたが、水道修繕工事に際しましては、市民の皆様方にご迷惑をお掛け致しますが、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。  (談)

別府が誇る「良水供給」 支え続けた半世紀、祝意を込めて

別府市長  長野 恭紘 氏

 別府市管工事協同組合創立50周年、誠におめでとうございます。
重みある歴史をお持ちになりながらも、常に水道業界における技術力の進化を求め続け、新しい歴史を築くために御努力されている姿に感服いたしますとともに、50周年記念として市内小中学校の蛇口の交換を実施していただきましたことに心より感謝を申し上げます。
 今後もますます活発に地域に根差した活動を展開されますこと、また、組合員皆さまの御健勝を祈念いたします。

別府市議会議長  萩野 忠好 氏

 別府市管工事協同組合創立50周年誠におめでとうございます。
 志賀敏夫理事長をはじめとする歴代の理事長の皆様、組合員の皆様のたゆまぬ努力、ご尽力により50年の節目を迎えられました。そしてこの間、生活に欠かすことのできない水を、市民に安心・安全に供給していただいております。
 改めて敬意と感謝を申し上げますとともに、組合の今後益々のご発展、組合員のご健勝、ご活躍を心より祈念いたします。

別府市水道企業管理者  中野 義幸氏

 別府市管工事協同組合が節目となる創立50周年を迎えられましたこと、心から御慶び申し上げます。
 長年にわたり市民生活の源である“命の水”を本市水道事業とともに支えてこられました貴組合の皆さま方の存在は、大変心強いものと感じています。創立50年を契機とし、未来への活気に満ちたまちづくりの一翼を担っていただくとともに、貴組合のますますの御発展と、組合員の皆さまの御健勝、御多幸を心からご祈念中し上げます。

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