猿渡久子県議の一般質問

 猿渡久子県議(日本共産党)は12月定例県議会で質問に立ち、コロナ禍を元凶とする物価問題をはじめ賃上げ、税法改正の要望、「教育」「高齢者問題」―など広範囲にわたり質問。少子化対策の「決め手」を徹底追及した。

当局に質問する猿渡久子県議

物価高騰による県民生活への影響について

 止まらない値上げラッシュの影響で県民生活の悪化が深刻になっています。お金に困らない暮らしのために、地方自治体が果たす役割はますます重要になっています。
 2か月ほど前のことです。命の危機を親戚の支援で何とか乗り越えたという方から相談がありました。
 こうした現状を打開するためには、賃上げを軸に実体経済を立て直すこと。日本共産党は、物価高騰から暮らしと営業を守るために緊急提案を行いました。この緊急提案は、大企業の内部留保に時限的に課税し、大企業も中小企業も賃上げを実現する提案となっています。
 資本金10億円以上の大企業が2012年以降に増やした内部留保額に対して、毎年2%、5年間で合計10%の時限的課税をし、この税収10兆円で中小企業・小規模企業の賃上げへの直接支援を行うことを日本共産党は提案しています。
 私が別府を中心にお願いした県政アンケートでは「物価高で大変」という回答が97%以上です。コロナ以降、世界の100の国や地域で、消費税や付加価値税の減税が実施されています。日本でも消費税を緊急に減税すべきと考えますが、知事の見解を伺いします。

答弁…広瀬勝貞大分県知事
 我が国経済は、ウィズコロナの下、社会経済活動の正常化が徐々に進展する一方で、原材料価格の上昇や円安等によるエネルギー・食料品等の価格上昇はなお続いており、国民生活や事業活動に大きな影響を及ぼしています。
 物価高騰で厳しい状況にある生活者・事業者に対しては、国・地方を挙げて、特に家計への負担が大きい低所得世帯への給付金の支給や、エネルギー・食料品等への重点的な対策などの支援策をこれまで講じてきたところです。
 さらに、国は足元の物価高を克服し、経済再生の実現を図るための総合経済対策を10月末に策定しており、県においても、経済対策に呼応した県独自の対策が展開できるよう、補正予算案を本会議に提出しております。
 消費税は、急速に進む少子高齢化の中で、厳しい日本の財政状況に鑑み、財政健全化への内外の信任を得て、世界に誇るべき社会保障制度を次の世代へ引き継ぐために必要な財源であると認識しています。
 持続可能な社会保障制度の確立とそのための安定財源の確保、財政の健全化のためにも、これ以上、将来世代に過重な借金を背負わせないためにも、消費税率の引下げについては慎重に考えるべきではないかと思います。
 県としましては、厳しい状況にある生活者・事業者への支援を始めとするきめ細かな施策を引き続き講じてまいります。

※猿渡県議はこの他、「物価対策、ガソリン価格、賃金の引上げ」「子育て教育の施策の充実」「コロナ対策」「医療、介護、国保年金」―など広範囲にわたり勢力的に質問をつづけている。