長野恭紘氏が別府市長選挙出馬表明

3期目に向けて、別府市長選挙に出馬を表明した長野氏

 別府市長の長野恭紘氏(47)は12日午後2時、別府市内で記者会見を開き、今年春に行われる任期満了に伴う別府市長選挙に3期目を目指して無所属で出馬することを表明した。
 長野氏は「早いもので、2期目の任期が終わろうとしています。新型コロナの影響で、観光地別府はまだ苦しい、厳しい中にあると思っています。しかし、そんな中でも、市民、事業者の皆さんと歯を食いしばって苦しい状況を耐えて、未来への希望を失わずに頑張ってきたと思っています。4月の統一地方選挙が近づき、約半年間、自分自身でこれから政治家として何を成すべきか、何を成したいかを自問自答してきたが、やはり、私の中には、誰にも負けない別府への熱い思い、強い思いがあって、まだまだ果たすべき役割が残されていると再認識しました」とし、「市長選挙に出馬をさせていただくことになりました」と述べた。
 「来年は、市政100周年という記念すべき年を迎えます。現在、様々な事業に取り組んでいますが、別府を開拓していただいた感謝の気持ちを忘れず、これからの時代を勇気をもって切り拓いていく節目だと感じています。3期目に向けた私のテーマは『そして、次の100年へ』。特に取り組みたいのは、コロナ禍からの完全脱却と別府観光の再構築はいうまでもないこと。観光のDXや食と観光、免疫力日本一宣言、ユニバーサルツーリズムといったコロナ禍だからこそ考えてやってきた観光の4本柱を中心として、さらに付加価値の高い観光地を目指して頑張っていく」とした。
 また、「持続可能な温泉マネジメントシステムを次の4年間で絶対にやりたい。安定的に温泉を供給できるシステムの構築に取り組みたい。それには、水の問題も含まれていると思うし、民間事業者とも協力が必要。100年先も皆さんが安心して湯につかれる、枯渇に脅かされることがないように、最も大きな課題としてやっていきたい」。
 「一緒に政策を進めるエンジンである市役所と多くの市民の協力がなければ、(様々な政策を)前に進めることは出来ない。皆で耐えてきて苦しい時を忘れずに、やっていきたい。観光は市民の幸せのための1つの方法。しっかりと推進して、市民がそれによって豊かさを実感できる好循環を見える化したい」と述べた。
 出馬表明が1月になったことに関連して、知事選への気持ちを聞かれ「様々な選択肢があったと思う。政治家はポジションにこだわるのではなく、心の中はどこにあるのかをじっくりと考えて、別府市の仕事を続けていきたいという思いが強かったということ。当初から1月には結論を出そうと考えていた」などと答えた。
 長野氏は、別府市出身で、日本文理大学商経学部卒業。衆議院議員の秘書、別府市議を経て2015年の市長選挙に初当選。2期目では、初めての無投票当選となった。
 現在のところ、別府市長選挙に出馬を表明したのは、長野氏だけ。告示日は、市議会議員選挙とともに4月16日、投開票は23日。