別府市文化財パトロール実施

浜田温泉資料館内をパトロールで見て回った
審議会を開き、文化財の改修などについて話をきいた

 別府市文化財保護審議会(小田毅会長)は2日午後1時半、浜田温泉資料館で文化財パトロールを行った。
 浜田温泉資料館は、平成15年に解体された旧浜田温泉の部材を利用して、建築当初の姿に復元。平成17年9月から、資料館兼コミュニティー的施設として利用されている。浜田温泉は、明治12年に地元の高橋増吉氏が温泉を開掘したのが始まり。当時は区内(古市区)には温泉場がなく、住民は入浴に苦慮。そんなある夜に、高橋氏の夢に錫杖を携えた老僧が現れ、温泉を開くべしとのお告げがあったと言われている。22年には、地元の名士・永田重郎氏によって整備され、大正9年頃には、1階は男女の浴槽、砂湯、2階は料亭の木造2階建てに改築された。平成18年に国登録有形文化財に指定されている。
 はじめに、消防本部予防課の河野真也課長補佐が「我が家の防火・防災」と題して講話。火災の原因や避難、消火活動などについて説明をした。引き続き、中を見て回った。
 市役所に戻り、審議会を開催。冊子「べっぷの文化財」の54号のテーマを別府の古代とすることを決めた。また、国の登録有形文化財である別府タワーと別府市児童館(レンガホール)の改修工事についても説明が行われた。委員からは「すでに児童館として使用されておらず、登録名称が児童館であるのは分かりにくいのではないか。文化庁と相談して、名称変更をしてはどうか」との意見が出て、社会教育課は「検討したい」と答えた。