市消防が潮月さん兄弟を表彰

初期消火功労で表彰を受けた潮月武生さん
(前列左から2人目)、勇二さん(同3人目)

 別府市消防本部(浜崎仁孝消防長)は「初期消火功労者の表彰」を27日午前11時、市消防本部3階消防長室で行った。
 火災は2月11日夜に発生。亀川浜田町のローソン別府亀川店に立ち寄った男性が、建物3階の窓に炎を発見し119番通報をした。その後、男性は火災が発生している建物の隣の南国飯店十五万石亀川店へ「火事です。消火器はありませんか」と助けを求めた。潮月武生さん(66)=同所=、勇二さん(62)=平田町=の兄弟が消火器を持って現場に向かった。途中、火災発生場所の住人に会い無事を確認。火災現場に到着すると、住民が玄関先に出していたすだれを勇二さんが消火した。続いて、靴を脱いで室内に入った武生さんと勇二さんが台所の消火をして延焼を防いだ。
 市消防署が到着したときは、鎮火状態になっており、初期消火活動を行われていなければ、被害が拡大していたと見られている。
 表彰式では、潮月さん兄弟に表彰状を手渡した浜崎消防長は「今回の初期消火がなければ、火災が拡大していたものと考えています。2人の適格な判断、迅速な行動が火災の被害を最小限にとどめて、そしてけが人を出すことなく、消防隊が現場に着いたときは鎮火していました。ありがとうございました。2人は飲食業を営んでおり、日ごろから火の取り扱い、火災予防に尽力していただいていると思います」と謝辞を述べた。
 記念撮影後、武生さんは「無我夢中で上まで上がっていき、消火器で火を消すことだけを考えてました。3階の人が心配だったが無事を確認できていたので良かった。表彰については『もらってもいいのか』という気持ちがありますが、ありがたいと思っています」。
 勇二さんは「とにかく火を消そうとしました。途中で家主に会って無事と分かったので、火を消すだけだと思いました。消火器の使い方は知っていたのですが、使うのは初めてだったので上手く使えて良かった。表彰を受けて嬉しいし光栄」とそれぞれ話した。