新しい大分県のリーダーを選ぶ、県知事選挙と県民の声を県政に届ける県議会議員選挙が9日、投票が行われ、即日開票される。期日前投票には連日多くの人が訪れ、関心の高さがうかがえる。
5期20年にわたり県政を牽引してきた、広瀬勝貞知事が引退を表明。当時、大分選挙区選出の参議院議員だった安達澄氏(53)が知事選に名乗りを上げ、次いで、当時、大分市長だった佐藤樹一郎氏(65)が、広瀬県政の継承と発展を掲げて立候補を表明。新人2人の一騎打ちとなった。
安達候補は、民間企業に勤めて、別府市内で旅行会社を創業するなどした経験から、「民間の感覚」で行政運営にあたるとしている。日本一の「人づくり」県を目指すとし、民間の発想も大事にしながら、現場主義に徹する。特定の政党の支援は受けず、草の根選挙を展開。最終日は、午後5時から大分市のトキハ本店前交差点でファイナル集会を行い、最後は、地元別府市の北浜公園でマイク納めをする。
佐藤候補は、経済産業省出身で、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)ニューヨーク事務所長などを歴任し、大分市長を2期8年務めた。県都の首長としての行政経験や、市長会長を務めて県内各市町村とも連携してきたことから、広域行政の経験もアピール。自民党や公明党県本部の推薦を受け、全市町村に後援会支部を作るなどしてきた。
最終日は、午後5時からガレリア竹町ドーム広場でスパート集会を予定している。
両陣営ともに、県内をくまなく回り政策を訴え、支持を広げてきた。新しいリーダーにどちらが選ばれるか。明日、県民の意思が示される。
県議選の別府市選挙区は、定数5に対して、現職5人と新人1人が立候補して「1人落ち」の激戦が展開されている。届出順に、4期目を目指す戸高賢史候補(52)=公、現=、10期目を目指す荒金信生候補(77)=無、現=、市議から県議を目指す桝田貢候補(33)=無、新=、12年ぶりに奪還した議席を守りたい猿渡久子候補(64)=共産、現=、5期目を目指す嶋幸一候補(57)=自民、現=、4期目を目指す原田孝司候補(64)=立民、現=が争っている。
投票は、市内51カ所で午前7時から午後8時(一部地域では午後7時)まで受け付ける。