過酷な訓練を終えてレンジャーに

約3カ月の訓練を乗り越えて帰還した

 陸上自衛隊第41普通科連隊の令和元年度第40期部隊集合教育「レンジャー」帰還式が21日午前9時半から、別府駐屯地で行われた。
 レンジャーは、自衛隊の訓練の中でも過酷な訓練を終えた者に与えられる。体力だけでなく、強い精神力も求められる。今回は、第41普通科連隊(別府駐屯地)、第4偵察戦闘大隊(福岡駐屯地)から10人が参加、最終的には19歳から26歳までの3人(いずれも第41普通科連隊)がすべての訓練を終え、帰還した。
 8月20日から基礎訓練、行動訓練などが行われた。最終想定は、18日から1人総重量50㌔㌘の装備で、久住連山及び由布岳一帯で給水、給食の制限を受けながら、不眠不休で約50㌔㍍の距離を訓練しながら歩いて移動するという過酷なもの。
 顔もドーランで偽装したレンジャー訓練隊が、各部隊、隊友会などの関係団体、家族らが出迎える中、しっかりとした足取りで別府駐屯地に戻ってきた。
 学生長の工藤卓也3等陸曹(26)=第2中隊=が帰還を報告。
 隊員を労い、工藤3等陸曹、菅沢祐灯陸士長=第1中隊=、大数一番陸士長=重迫撃砲中隊=の3人にレンジャー徽章を渡した山田憲和第41普通科連隊長兼別府駐屯地司令が「家族の皆さん、息子さんたちは苦しい訓練を耐え抜いて、技能、知識、精神力を獲得しました。褒めて下さい。レンジャーの工藤、菅沢、大数、よく頑張った。今日は、体を休めるように。おごることなく、実行性の観点からはまだまだ。今後も、技能を、体を、頭を鍛えよ」と訓示。
 来賓の阿南寿和別府市副市長(市長代理)、江藤勝彦大分県自衛隊家族会会長、豊島克治県隊友会会長、茅野寛治県隊友会副会長兼別府地区隊友会会長、河野誠一第41普通科連隊OB会会長らが紹介された。
 各隊に戻った隊員は、シャンパンファイトならぬコーラファイトやケーキを丸かじりをしたり、花束を受け取ったり、胴上げされるなど無事の帰還を祝われていた。その後、レンジャー訓練を卒業した隊員は、懇談会で出迎えた家族らと一緒にひとときを過ごした。

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