別府市と大阪観光局が連携協定

長野別府市長、野志松山市長、溝畑大阪観光局理事長(左から)が
宣言書に署名した

 別府市と公益財団法人大阪観光局は10日午後2時、別府市公会堂で連携協定締結式を行い、「温泉シンポジウムIN別府市」を開催した。
 温泉を主軸として、広域観光ルートにおける密接な連携によって、訪日外国人旅行者をはじめとする交流人口の拡大を推進し、地域の成長・発展を図ることが目的。大阪観光局理事長の溝畑宏氏は、18年間大分県に在住し、大分トリニータの社長も務めた元観光庁長官。大阪観光局は、全国と連携して「日本の観光ショーケース」づくりを進めており、協定では、観光を通じた地域の魅力づくりや、ちいきの情報発信力及び認知度の向上、新たな観光ルートの開発、2025年に開催される大阪・関西万博の機運醸成などを行う。
 協定の前に、鬼石の湯で別府市民を交えて、温泉に入りながら「温泉対談」も行われた。
 協定締結式で、溝畑理事長は「日本を世界に発信する時、観光は量から質への転換、SDGs(持続可能な開発目標)、健康、新しいコンテンツがいる。温泉こそ世界に誇れるコンテンツだと思う。周遊ルートをつくる時、リーダー的な存在となる別府市からスタートさせていきたい」。
 長野恭紘別府市長は「しっかりと連携し、温泉観光のショーケースをつくっていこうということになった。万博には2800万人が来るといわれており、ゴールデンルートだけ回って帰ってもらうのはもったいない」とそれぞれ話した。
 シンポジウムでは、愛媛県の野志克仁松山市長も参加して、道後温泉と別府温泉の共通点や独自の特徴などについてプレゼンをしたあと、温泉観光地の今後などについて議論を交わした。野志市長は、現在改修中の道後温泉について、営業しながら工事をしている様子などについても説明した。
 最後に3人で「日本の観光ショーケース~温泉編~」として、▽温泉魅力のブランディング・国内外への発信力強化▽温泉を中心とした観光ルートづくり▽温泉地と周辺コンテンツの連携に取り組む宣言書に署名した。