インクルーシブとパラのセーリング大会

開会式で山本選手が宣誓をした
ハンザヨットを巧みに操りレースを展開

 NPO法人大分マリンスクウェア(理事長・嶋幸一県議)は、第1回となる「インクルーシブセーリング西日本選手権大会2023」及び「パラセーリング西日本選手権大会2023」を26、27日に別府市の北浜ヨットハーバーで開催した。今日新聞社など後援。
 障がいのある人もない人も一緒にレースが出来る会場は限られており、別府市では以前から、B&G別府海洋クラブを中心に、障がいのある人もヨットを楽しんでもらおうと「ハンザ」の普及に取り組んできた。ハンザには、航行を安定させるためのセンターボードがあり、そのおもりが帆にあたる風の力を抑えて船を直進させると共に、復元力となって船の転覆を防いでくれる。初めてヨットに乗る人にとって、安全な構造になっている。そのため、障がいのある人も安心して乗ることが出来る。
 今回、東日本と西日本に分かれて開催される初めてのレース。インクルーシブセーリングには3つのクラスに15人、パラセーリングには2つのクラスに5人がエントリーした。
 26日午前11時、開会式が行われ、嶋大会実行委員長が開会のあいさつ。大会会長の岩屋毅大分県セーリング連盟会長(衆議院議員)が「別府は、障がい者スポーツ発祥の地。パラスポーツの輪をもっとマリンスポーツにも広げたい。パラセーリングの世界大会を開催できるように、推進力になってほしい」とあいさつをした。
 選手を代表して、ハンザ303シングルハンドでインクルーシブセーリングとパラセーリングにエントリーした、山本浩之さん(57)=大分県セーリング連盟所属=が「大会に出場できるのは、支えてくれる皆さんのおかげ。笑顔あふれる大会にします」と宣誓した。
 大会は、2日間で3レースが行われた。参加者は、広々とした別府湾で日頃の練習の成果を発揮して、熱戦を繰り広げた。上位の成績は次のとおり(敬称略)。
【インクルーシブセーリング】▽ハンザ2・3シングル①吉田健朗(大分県セーリング連盟)②河野裕介(セイラビリティ高松)③藤澤逸郎(同)、陶山哲夫(同)▽ハンザ303シングル①長谷吉晃(同)②小野澤秀典(同)③山田幸永(同)▽ハンザ303ダブル①佐々木亮・佐々木恵(セイラビリティ広島あけびの会)②地引尚史・地引真生(セイラビリティPiccola Club)
【パラセーリング】▽ハンザ2・3シングル①吉田健朗②河野裕介▽ハンザ303シングル①西野典明(東京都障害者セーリング連盟)②森山雅野(セイラビリティ広島あけび会)②山本浩之