別府警察署生活安全課上半期まとめ

特殊詐欺被害防止のために
実際のコンビニを利用して訓練を行った

 別府警察署生活安全課は1日、今年上半期(1月から6月)の刑法犯認知件数などをまとめた。
 刑法犯認知件数は228件で、前年同期と比べ62件増加している。
 主要な窃盗犯罪は88件(対前年同期比29件増)となっており、内訳は、万引きは40件発生し、65歳以上による犯行が約3割を占めている。自転車やオートバイなどの乗り物盗32件(18件増)、住宅対象侵入窃盗8件(6件増)、車上ねらい7件(4件増)となっている。
 特殊詐欺(振り込め詐欺)は11件発生しており、被害金額は約322万円。前年同期と比べ2件増加し、被害金額は約211万円減少している。架空請求詐欺の手口による被害が9件で最も多く、被害全体の約8割を占める。
 架空請求詐欺は▽未払いの料金があるなど架空の事実を口実としてお金をだまし取る手口▽未納料金の支払いの名目でコンビニで電子マネーを購入させ、カードの番号を教える様に要求される手口▽パソコンでインターネットを閲覧中、突然、画面に警告が表示され、障害からの復旧をサポートする名目で代金を要求する「サポート詐欺」の手口―としている。上半期ではないが、別府署管内では、福祉施設に優先的に入居出来る権利が当選したなどと電話があり、他人への権利譲渡を承諾したところ、後日、大手企業を名乗る者などから名義貸しが犯罪になるなどと言われ、約1100万円の現金をだまし取られる被害が7月に認知されている。
 山下剛生活安全課長は「刑法犯の認知件数は増加傾向にあり、特に自転車盗の被害が増加している。被害の約7割は、無施錠の自転車。自転車盗の被害を防止するためには鍵かけが重要。外出先や自宅、短時間の駐輪であっても、確実でこまめな鍵かけをし、さらにツーロックをお願いします」
 特殊詐欺に対しては「被害件数は増加傾向。被害の防止対策としては、犯人と電話で話をしないための対策が有効。NTT西日本では特殊詐欺対策として、契約者やその同居人が70歳以上の場合、ナンバー・ディスプレイやナンバー・リクエストのサービスの工事費・月額利用料が無料になるサービスを実施している。高齢者の方は、特に狙われる傾向があるため固定電話を利用している方は活用の検討を」
 「大分県警メール配信システム『まもめーる』を登録・利用することで様々な手口などの犯罪を知ることできます。そして違和感や疑問を少しでも感じたら、その感覚を大事にして家族や最寄りの警察に、お金を振り込む前に相談を」と話している。