別府市議会の令和5年度「市民と議会との対話集会」が13日午後1時半、市役所で行われた。総務企画消防委員会(森山義治委員長、9人)が担当し、公共交通機関の亀の井バス、大分交通、一般社団法人別府市タクシー協会の関係者9人が出席した。
加藤信康議長が「運転手不足は全国的な問題であり、市民の移動の自由確保は喫緊の課題です。現場の思いを出していただき、解決策につなげてほしい。単なる要望に終わらず、何ができるかに行きつきたい」とあいさつ。
事業者を代表して、山口巧・市タクシー協会長が「貴重な対話の機会設けていただき、ありがたい。こういう機会はなかったので、楽しみにして来ました。3年余りのコロナ禍で、過去経験ない経営環境の中、何とか生き抜いてきたが、国からの補助などがフェードアウトする中で、むしろ、これからが大変になるだろうと身構えている。これだけの痛手で、自助努力だけでは何ともならない状況で、いばらの道が続きます。健全経営を維持するため、支援してもらえることがあれば。まず話を聞いてもらい、地域の足をまもるために知恵を拝借したい」と述べた。
4つのグループに分かれて意見交換をした。議員が各事業者の現状や環境への取り組みなどについて質問。タクシー事業者からは「移住による支援をしてもっているが、氷河期とされると、ちょっと違う」「移住希望者はいるが、50代、60代の人が多く、若い人にはあてはまらないと思う」「乗務員1人当たりの売上は増えているが、会社としてはそれほど利益はなく、備品やタイヤなどの経費でジリジリと厳しくなる」「女性ドライバーに期待をしている。柔軟な働き方も出来るし、業界として様々なメリットを広報していかなければいけない」「外国人雇用にはまだハードルは高いが、そうなった時は支援をしてほしい」などの意見が出た。
バス事業者からは「全国的に、コロナ前は高速バスの利益で路線バスの赤字を補っていたが、コロナ禍でどちらも赤字になり、補てんが出来ない。路線バスは、全国で98%が赤字になっている」「便の縮小などをさらに考えないといけない」「バス停の維持管理にも経費がかかるので、補助をしてもらえれば」「例えば、将来利用者となり得る子どもたちに、夏休みに割引をするなどを企画した時に、PRに協力してもらえるとありがたい」などの話があった。