日出町の若宮八幡神社(小石護久宮司)は14、15日に例大祭を執り行った。連日、多くの人で賑わった。
15日午後1時半、17年ぶりに辻間楽の奉納が行われた。辻間楽は、豊岡にある八津島神社に南北朝鮮時代から伝わる舞楽。胸に締太鼓、腰にみのをつけ、背中にはハネと呼ばれる旗差し物などの装裳をまとい、同神社の例大祭で奉納される慣わしがあった。藩主の木下延俊公も見たとされている。
昭和41年に県無形民俗文化財に指定されるも、高齢化や後継者不足などで昭和50年前後から八津島神社での奉納が難しくなっていた。56年に保存会が設立され、辻間楽文化財愛護少年団を結成して、子どもたちに伝統を継承していくことで復興。しかし、子どもたちの課外活動の多様化などもあり、活動が途絶える危機に。危機感をもった地元有志が、平成16年に「辻間楽保存サークル」を発足させ、再び活動を活性化させた。継承者が1人になったことで、再び危機を迎えており、青壮年層の参加を促し、日出町教育委員会が2カ年計画で啓発事業を実施している中で、今回、復元奉納となった。
笛の音色にあわせて太鼓をたたきながら、息を合わせて舞い踊る姿を披露。訪れた人たちから、大きな拍手が送られた。
その後、神輿が周辺を巡る神幸祭があり、海上渡御、子ども神輿も行われた。また、14日夜には庄内神楽、15日夜は長浜神楽の奉納もあり、多くの人が楽しんだ。