11月は「児童虐待防止推進月間」。子どもたちの明るい未来を表す、児童虐待防止の象徴カラー「オレンジ」を使った「オレンジリボンたすきリレー」が10日午前9時45分、別府市役所スタートで開催された。大分県社会的養育連絡協議会(県児童養護施設協議会、県里親会、県ファミリーホーム協議会で構成)、NPO法人むぎの会、県社会福祉協議会が主催。今年で9回目。
毎年、別府市からスタートして、大分県庁まで啓発活動のために歩いている。13団体約130人が参加した。
松永忠・県児童養護施設協議会長が「今年は、中津市で1月、小学1年生のいち花さんが亡くなられました。今日、小さな雨が降っているが、いち花さんの涙雨ではないかと思います。私たちが力を合わせて、子どもたちの命と暮らしを守っていくということを心にとめて、オレンジリボンのソーシャルアクションに参加してもらえたらと思う」とあいさつし、開会を宣言。
阿南雄二郎ファミリーホーム協議会長が「私たちは、気持ちを1つにして広く県民の皆さんにこども虐待の防止とこどもの権利擁護を訴えていきたい。また、社会的擁護を担う児童福祉施設の職員や里親は、こどもの暮らしを守る最後の砦として、施設内虐待やこどもの権利侵害の廃絶を目指します」と宣言書を読み上げた。松永会長から阿部万寿夫別府市副市長にオレンジリボンたすきがかけられた。
阿部副市長は「別府市は、こどもまんなか社会の実現を目指し、こども部を創設し、こども家庭センターを他に先駆けて設置しました。こども虐待の解決には、市民の理解と協力はもちろん、関係する様々な機関との連携必要。社会において子どもは宝であり、未来をつくる大切な存在」と述べた。
その後、のぼりを持って歩いた。令和4年度に県内で児童相談所に寄せられた虐待の相談件数は1786件で過去最多だった。