別府市教育委員会は26日午後2時、末広町のレンガホールで「第70回文化財防火デー」(1月26日)に伴う防災講話を実施した。文化財保護審議会委員らが参加した。
レンガホールは、旧別府郵便電話局電話分室で、昭和3年に建築された。設計は、市公会堂などを設計した吉田鉄郎氏。鉄筋コンクリート造りで、外壁にイタリア製のレンガタイルを貼り、外柱と壁柱とした間に均整の取れた2連の上げ下げ窓を配置。市南部児童館として長く利用されてきたが、児童館がおひさまパークに移転し、現在は、一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームBーbizLINKと別府市観光協会、市創造交流発信拠点トランジットが利用している。平成10年に国登録有形文化財となっている。
委員らは建物の内外を見て回り、現在の利用状況や建物の状況を確認。安部倫啓市消防本部予防課長補佐兼予防係長が防災講話を行った。安部補佐は「昨年の別府市の火災は、40件。全国の火災では、半分以上が建物火災で、火災で亡くなった人の8割が建物火災と言われている。原因は、タバコ、コンロ、ストーブなどがあり、放火、タコ足配線、リチウムイオンバッテリーなども増えている。防ぐためには、大きな施設では防火管理者がいて、消火器、誘導灯などの消防施設があり、命を守るための大切な設備だと知っておいてもらいたい。また、カーテンの防炎や壁のクロスも燃えにくいものがある。有効に使えるようにしてほしい」と話した。