別府市石垣東6丁目の吉弘鈑金塗装専務取締役の城戸隆志さん(30)は英ロンドンで「ヨーロッパIMI認定自動車上級塗装士」の資格を取得してこのほど帰国した。日本人では初めてだそうで「手に職を持っていると自信になります。やっていける自信がつきました」と話している。
城戸さんは18歳で父親児玉信浩さんが経営する同社に入社。自動車鈑金塗装の技術に優れているロンドンで勉強することを目標に、労働許可がおりた令和4年4月に現地に向かった。
しかし、自分の英語力ではネイティブに通じず、昼は語学学校で勉強、物価が高いため夜はカフェでバイト。雇ってくれる鈑金塗装工場を探して飛び込んで行き「お前、面白いやつだ」と認められ働くことに。ロンドン滞在1年10カ月のうち、1年6カ月をこの鈑金塗装工場で仕事して技術を身につけた。工場にはドイツ人やポーランド人もいて英語で会話。文化の違いにもふれた。IMIの試験は学科試験が1日、実技試験が2日間あり、見事合格。試験官に日本人で初の資格であることを確認した。日本には自動車鈑金塗装士の資格はない。
「自分の技術力向上と、従業員が働きやすい環境づくりも勉強しました。ヨーロッパは有給休暇制度がしっかりしており、うちの会社でも取り入れたい」と城戸さん。婚約者と来年4月にゴールインする予定とか。