別府市と株式会社イズミは(山西泰明代表取締役社長、広島市)は、9日午前11時15分、別府市役所で「事業用定期借地権設定の予約に係る覚書」及び「包括連携協定」を交わした。
平成18年に結んだ事業用借地権設置契約の期間が令和8年9月30日で満了を迎えるに当たり、新たに令和8年10月1日から20年間の事業用借地権設定の予約に係る覚書を結んだ。それに伴い、現在締結している「複合商業施設の立地に関する協定書」に定める各種取組計画に関して、発展的に解消し、新たに未来志向の包括連携協定を締結することにした。
長野恭紘別府市長と町田繁樹イズミ取締役副社長が署名した。
町田副社長は「ゆめタウン別府は、開業から17年になります。これまで営業できたのは、市民の皆さんと行政の支えによるものと感謝しています。さらに20年の約束をしてもらい、感謝しています。これを機に様々な取り組みを地域の暮らしを豊かにすべく、生活産業として町の核となることを目指して、これまで以上に努力していきたい。地産地消の取り組みも増やしたい。協定を通して、これからも行政、市民と連携しこれまで以上に地域に貢献できる店づくりをしたい」。
長野市長は「事業を継続する上で、この時点で新しい覚書を交わし、未来志向の連携をすることが別府市、ゆめタウン、市民にとって有益だと思います。防災、子ども食堂への支援、買物支援など、これから別府が解決しなければいけない課題解決への役割を担ってもらえるものになっていると思います。貴重な地域資源として、連携して1つでも地域の課題を解決していきたい」とそれぞれあいさつ。
連携協定では、▽観光及び地域産業の発展に資すること▽地元産品を活用した商品の販売促進▽市民の働く場として、柔軟かつ多様な雇用の創出▽子育て支援及びこどもの育成等「こどもまんなか社会」の実現への取組▽高齢者及び障がい者の支援並びに市民の健康増進▽買物支援▽地域の防災及び安心安全な取組並びに災害時における支援▽環境対策及びリサイクル▽デジタル化の推進及びSDGs(持続可能な開発目標)の取組▽地域の活性化及びその他本協定の目的を達成するために必要事項ーについて協働して取り組む。具体的には、火災に対する対応で、限られたエリアで無償で衣類を提供する方向で検討中で、全国の店舗の中でも初めての取り組みとなり、今後、防災協定を結びたい意向。また、3月中に、来店した人に重い荷物を3時間以内に自宅に配送する取り組み(配送料は一部負担)をスタートさせたい考えを示した。
長野市長は、連携協定の内容について記者の質問に対して「過去においては、出来上がるまで、市民が期待したことがあったと思う。持続可能かどうか、必要かどうかを協議する中で、幸福度をどう伸ばして行くか、地域が求めるであろうことが、これから必ず必要になる。(連携協定は)より身近な課題について協働で取り組んでいこうという中身になると思う」と話した。