別府市は、持続可能な地域農業のため「地域計画」の策定を進めており、このほど、天間地区と東山地区の計画を策定した。
国は、高齢化や人口減少、担い手不足などによって耕作放棄地が増えることで、地域の農業が守れなくなるかもしれないとして、昨年4月に「農業経営基盤強化促進法」の改正を行った。
市町村は、関係者と一体となって計画策定を2カ年の間に行うことになった。
まずは、意向調査を行い、農業従事者や後継者、家族等の意向を確認。協議の場を設けて、計画を策定、実行する。
実行後も状況は変化するため、継続的に話し合いを行うことが重要。現状を地図に落とし込むことで、やる気のある担い手が引き継いでいきやすい仕組みづくりを行う。
天間地区には3つの地域内農業集落が、東山には7つの地域内農業集落がある。天間地区は2月29日に天間地区公民館で、東山地区は2月27日に市立東山幼・小・中学校体育館で、それぞれ協議を行った。どちらの地区も、農用地の効率的かつ総合的な利用に関して「農地中間管理機構への農地の貸付を地域内での周知とともに誘導し、若手農業者への貸付を促していく」方針を示し、担い手の経営規模拡大を推進して、農地の集積を図る。
別府市では、学校給食における地元産品の使用や、観光4本柱の1つに「食×観光」を掲げており、そのためには、持続可能な地域農業の維持は欠かせない。農林水産課では「まずは現状を知り、みんなで話し合って将来の地域農業について考えていきたい」としている。
今年度は、内成、古賀原、内竈、大所の4地区での計画策定に取り組む。