別府市公共交通活性化協議会は、地域交通に関わる基調講演を13日午後3時半、ビーコンプラザ中会議室で開催した。
第1部は、国土交通省の前物流・自動車局旅客課長の森哲也大臣官房参事官が「地域交通をめぐる最新情勢~タクシー・バス・鉄道・自家用有償旅客運送等を活用した『リ・デザイン』~」と題して講演した。森参事官は自家用有償旅客運送について「バス事業やタクシー事業によって輸送手段を確保することが困難な場合に、市町村やNPO法人などが自家用車を活用して提供する、有償の旅客輸送」と説明し、今後はダイナミックプライシングの導入、タクシーとの共同運営の仕組みの構築、地域公共交通会議の運営手法の見直し、運送区域の設定の柔軟化についても行われるとし「行政は失敗が許されないがために、問題が解決されない堂々巡りなところがある。やれることは何でもやってみようということが必要。問題があれば、元に戻ったり変えたりすることが大切」とした。
第2部は、ライドシェアの制度設計に携わった真下敬太弁護士、樋渡啓祐活力ある地方を創る首長の会事務総長、森参事官、佐藤浩司別府市企画戦略部次長がパネリストとなり、自治体ライドシェについて話をした。別府市は、南部地域で定時定路線でコミュニティバス形式で実施を予定している。森参事官は「ライドシェアはツールに過ぎない。地域ごとに足のあり方は違う」。樋渡事務総長は「バス停まで歩いていかないといけない。1つのネックはそこにある」と指摘。真下弁護士は「利用者目線で言うと、料金は安い方が望むべきところですが、持続可能性は考えないといけない」と話した。