食品等流通合理化促進機構会長賞を受賞

受賞を報告した三見代表(左)

 やよい商店街に店舗を構える、ざぼん漬専門店「三味ざぼん店」(三見守代表)が、第33回優良経営食料品小売店等表彰で「食品等流通合理化促進機構会長賞」を受賞。6日午後4時、市役所で長野恭紘別府市長に報告をした。
 三味ざぼん店は、1945年に創業。ざぼん漬は、別府のお土産として人気のある銘菓で、砂糖をまぶしたものが一般的だが、同店では、初代の頃から砂糖をまぶしていない宝石のように透き通った新感覚のざぼん漬を「琥珀」や「べっこう」と名前をつけて販売をしている。1つ1つ手作りで、製造には12時間ほどをかけてていねいにじっくりと伝統を守りながら無添加のざぼん漬を製造・販売。現在は、インターネットでも販売をしており、人気があるという。
 2代目の三見さん(78)は、民間企業を定年退職後、伝統を引き継ごうと奥さんと一緒に店を継ぐことに。職人に教えてもらいながら、ざぼん漬を作り続けてきた。現在は、次女の息子2人が「引き継ぎたい」と名乗りを上げ、2人は仕事を辞めて一緒にざぼん漬を作っているという。
 今回受賞した賞は、独創的な経営技術を駆使して、優れた経営成績を上げている全国の中小の食料品小売店、花き小売店及び食品流通の効率化、環境対策、地域活性化などで共同で展開する組合等を発掘し、表彰しているもの。
 三見さんは「これまで気にしていませんでしたが、客観的な評価がどのようなものか挑戦してみようと思い、応募しました。シビアな審査があり、受賞できたことはうれしく思っています。事業承継もどうしようか考えていたら、孫2人が継ぎたいと言ってくれて、二重の喜びです。孫がパンフレットやホームページを作成してくれて助かります。店の奥の作業場が手狭になっているのでどうしようか考えているところです」と話した。
 長野市長は「後継者も出来て、良かったです。せっかくなら、作っている様子をお客が見られるようにしてみたら、興味を引くかもしれません。これからも、頑張って下さい」と労った。