「第71回文化財防火デー」(26日)に伴う防災講話を29日午後2時、別府市中央公民館で開催し、別府市文化財保護審議会委員の小田毅会長ら10人が出席した。
文化財防火デーは昭和24年1月26日、法隆寺(奈良県斑鳩町)金堂の壁画が火災で焼損したため、文化庁と消防庁が昭和30年、1月26日に制定。両庁は同年から各都道府県・市町村教育委員会、消防署、文化財所有者の協力を得て、文化財防火運動を始めた。文化財の被災を未然に防ぐ意識向上や被災時の被害軽減を図ることが目的。
別府市消防本部予防課員2人を講師に迎え、初めに別府市中央公民館内のパトロールを行い、消火器、非常誘導灯などを点検した。
パトロール終了後、市消防本部予防課員による防災講話を実施。
別府市の火災件数・死者数・負傷者数は過去5年間で▽令和2年=30件、死者2人、負傷者7人▽3年=39件、2人、6人▽4年=43件、2人、5人▽5年=40件、5人、1人▽6年=42件、1人、4人―となっている。全国の出火件数は令和5年で3万8672件、うち建物火災は2万974件で、死者は1503人で、うち建物火災による死者は1200人。
近年、火災原因として増加が著しいのが、モバイルバッテリーのように繰り返し使える充電式電池。火災事例として▽電池を捨てる際に適切に処理せず発火▽暖房機器で暖められ、内部に熱がこもり発火▽水に落としたことによる発火▽落下による発火▽低温下で充電したために発火―を挙げた。家電製品、プラグ・コード類が原因での出火原因、防火管理業務についても説明した。
講話終了後、令和6年度第2回別府市文化財保護審議会が開催された。