
別府市消防本部・署と大分県防災航空隊は合同訓練を15日午前9時45分、志高グラウンドで開催した。当初は9日に予定していたが、悪天候のため延期になっていた。防災ヘリ「とよかぜ」と各隊員ら24人が参加した。
別府市には、由布岳や鶴見岳があり、毎年多くの登山者が訪れることから、山岳救助や山林火災などの出動件数も増加傾向にあるという。防災ヘリに隊員が乗り込み、現地まで運んでもらうケースもあり、合同訓練で相互理解を深め、安全で確実、迅速な活動を行うことが目的。
井元隆文消防署長に訓練開始を報告。後藤正臣県防災航空隊長(別府市消防本部より派遣)が「毎年、山岳救助などが起き、連携して活動を行っています。着地の際は、平地でも転倒のリスクがあるので、両膝をつくようにしてほしい。隊員の指示に従ってやってもらいたい」と話していた。
今年度採用された消防署員7人がヘリに乗り込み、地上約30㍍の高さから降下する投入訓練を実施した。航空隊員の指示に従って、安全に注意しながら2~3人1組でヘリに乗り、少し離れた丘の上に1人ずつ降下した。また、航空隊員による救助訓練の展示も行われた。
井元署長は「防災航空隊の迅速性、機動力を損なうことなく、基本的な搭乗及び降下のスキルを学ぶ貴重な体験ができたと考えます。今後は、地上に降り立ち、的確かつ有効な活動ができるように訓練を重ねていきたい」と話した。
令和7年度は、4月6日に山岳救助、同27日に林野火災で防災ヘリの緊急輸送要請を行っている。