門田二篁・篁玉・祐一の門田三人展

二篁・篁玉・祐一の三氏が
それぞれの落松葉編みの表現も楽しめる

 門田二篁(かどたにこう)・門田篁玉(もんでんこうぎょく)・門田祐一(もんでんゆういち)三人展が7月13日まで、別府市竹細工伝統産業会館で開催する。休館日は月曜日。観覧料は大人(高校生以上)390円、小人(小・中学生)130円、常設展示も含む。時間は午前8時30分から午後5時。
 開催は前期・後期に分かれており、前期は6月21日から29日、後期は7月1日から13日。前期と後期で一部の作品の入れ替えがある。作品は全期13点、そして前期27点の計40点が展示され、後期は25点の計38点が展示される。
 門田二篁氏は、明治40年生まれ。病気の療養で別府に移住した際に竹に出会い、岩尾光雲斎に弟子入りし竹工芸の道へ進んだ。
 門田篁玉氏は、親戚にあたる二篁氏に弟子入りし、戦後は活動の拠点を広島県福山市に移した。
 門田祐一氏は篁玉氏の長男として別府市で生まれ、疎開で両親の地元である福山市に戻る。平成10年に別府で活動していた田辺幸竹斎氏、岡崎竹邦斎氏、菅原弘美氏らのもとで竹工芸の技術を習得した。
 初日の6月21日に来館していた祐一氏が「二篁も篁玉も別府で修業し、私も別府で生まれて別府で修業しました。私にとって別府は竹の聖地で生まれ故郷。別府で展覧会を開くことができて光栄」
 「二篁は伝統工芸一筋、篁玉は二篁の弟子なので伝統工芸をしていましたが、地元の日展の先生に勧められて日展の方へ出品し全国デビュー。途中で、伝統工芸に変わったが、作品は大分県立美術館にもある。篁玉にとっては千鳥編みが代表作」
 「私は歳を考えないで言うと、今までの作風と変わったもの、篁玉のものでもない、二篁のものでもないものをめざしてきたが、常に今より変わったものを創り出したい」と述べた。
 祐一氏と一緒に同会館の竹の教室で竹工芸の基礎を学んだ別府市在住の女性は「ひごを作るとき、一生懸命にしていました。その情景を思い出しますね。こんなに活躍するとは思いませんでした。本当に元気で活動していることが嬉しい。あの頃は、よく山登りなどしていましたね」と笑顔で話した。