「湯けむり歴史講座」がスタート

「詩人大使」と呼ばれたクローデルについて
学谷准教授が講演した

 別府市教育委員会は、令和8年度「湯けむり歴史講座」の第1回を12日午後2時、市公会堂で開催した。全3回。
 学谷亮中央大学文学部准教授が「別府を愛した『詩人大使』ーポール・クローデルと九州」と題して講演した。はじめに、現在、市立図書館「地域・郷土資料館」で展示されているクローデル氏が油屋熊八翁に手渡したおもてなしに感謝する短詩が書かれた色紙の現物が100年ぶりに発見されたことに触れて「存在は知っていましたが、研究者の中でも実物を見たことがある人はいない。100年という節目で発見されたのはよろこばしい」と話した。
 1度目の別府訪問について「カトリック教会の司教区管轄が他国に渡ろうとしていることに危機感を持って、フランスが助成金を与えている施設を公務として九州一周をした際に、最後に別府に来ています。しかし、当時、別府にはカトリック教会はなく、大分県はイタリアの管轄になっていました。温泉が大好きなことでも知られているので、別府には公務だけではなく、来たかったのではと思います」と解説。
 2回目の訪問で熊八翁に渡した短詩について「私は再び別府を訪れるだろう。日本のもてなしという、温かくまた活力をもたらす湯に浸かるために」と訳して「詩人らしい、小技のきいたよくできた詩だと思う」と述べた。
 歴史講座は、10月14日に「豊臣兄弟の九州平定と大友氏」(三重野誠県立芸術緑丘高校校長)、11月11日「村絵図から読み解く近世の別府」(佐藤晃洋竹田市歴史文化館・由学館学芸員)が行われる。入場無料で、事前申し込みも必要ない。