大分県議会(麻生栄作議長)は23日午後4時、広瀬勝貞大分県知事に対して「新型コロナウイルスから県民を守る緊急要請」を提出した。麻生議長、嶋幸一副議長、井上伸史県議会運営委員長が出席した。
要請によると、「知事には、出口の見えないこの闘いに、強いリーダーシップを発揮して臨んでいただいている。県議会としては、この国難ともいうべき新型コロナウイルス感染症から県民を守るため、国や市町村等とも連携し、県民に寄り添い、スピード感を持って万全な態勢を講じてほしい」としている。
そのために▽命を守る医療提供体制=医療従事者の負担軽減のため手当の創設等を国に働きかけ、医療提供体制を拡充。医療物資の迅速かつ安定供給の実現。国際協調による治療薬・ワクチンの早期開発実現に向け、国に強く働きかける▽感染拡大防止対策の強化・徹底=帰省や不要不急の外出の自粛、テレワークや時差出勤などの促進、災害発生時の避難所における感染防止対策の推進▽事業継続と雇用の維持・確保=中小企業・小規模事業所等の資金繰りに係る不安解消、事業継続に向けた取組の支援、事業継続のための家賃補助をしている市町村の補助に県費の上乗せの検討
▽学校の臨時休校に伴う対応=子どもへの支援の充実、県立高校等の再開に伴う感染防止対策の徹底▽国、市町村や関係機関との連携=県民生活の安全・安心の確保、市町村支援の充実ーを要望した。
麻生議長は「県民に接触8割減を何とか協力してもらい、豪雨の前までに収束するように取り組むことが大切。当初予算の事業の凍結を含め、新型コロナ対策を優先することに県議会としても柔軟に対応したい。知事を信頼し、連携してワンチームで取り組みたい。中小企業が事業継続できるようにすることや飲食店をみんなで支えるというメッセージを出すことも必要だと思う」と話した。
広瀬知事は「多項にわたる要請をいただき、貴重なお話しをいただいた。一番大事なことは、検査体制の充実だと思う。県民の皆様には、県境を越えた不要不急の外出はやめてもらいたい。また、教育については、その機会を奪ってしまい申し訳ないと思っているが、5月の再開に努力したい。事業継続は一番大事な部分だと思っています。別府エール飯をはじめテイクアウトなど自ら努力をしてやろうということを応援することは将来の活性化につながると思う」などと答えた。