別府駅前通商店街振興会(照山秀逸理事長)は、新型コロナウイルス感染症による影響で、多くの組合員の経営が厳しいことを受けて、特に厳しい飲食業についてアンケート調査を実施した。結果、現在の影響が「極めて大きい(売上50%以上減)」と答えた事業所が93%に上った。
アンケート調査は35店に対して実施し、うち居酒屋、食堂、バー、スナック、喫茶など28店から回答があった。回収率は80%で、その他は5店が休業中で2店が未回収。
現在の影響について「極めて大きい」と答えた店が全体の93%だが、20~40%減の「大きく影響」と答えた店は7%で、回答したすべての店舗が大きな影響を受けているのが分かる。具体的な内容は、旅行客の減少や予約キャンセルといったすべて新型コロナに関するもの。
従業員の雇用については、継続して雇用している店舗が12店と多いが、一部解雇も4店、全員を解雇したという店も2店あった。
今後行政に求める支援策については、スムーズな借入といった金融対策が15件と多く、家賃助成金、雇用関係補助金、保険や税金の免除などが挙げられている。21日から別府市が独自事業として受付をはじめた固定経費の支払いに苦慮している事業者を支えるための賃料補助金制度にも、飲食店の経営者が多く参加している姿が見られ、関係者からは「客がまったくいない」といった切実な声が出ている。
また、「外出自粛要請があればどうするか」との問いには、「現状のまま」が5件、一部短縮15店、完全休業4店だが、未決定という店も4店あり、どうするべきか悩んでいる現状が見える。
ほとんどの店が消毒液を置くなど衛生管理に努め、別府エール飯を販売するなど試行錯誤しているものの、現状はかなり厳しい。振興会では「身近な組合員の現状を把握し、厳しい状況を共有したいとの思いからアンケート調査を実施した。今後は、休業や雇用解雇など刻々と状況は悪化するものと思われる」と危惧している。