「新聞記者」と「麻雀」別府市役所が現在の「サザンクロス」にあった頃、確か故脇屋長可氏が市長の時代。商業近代化計画は北浜再開発に端を発した、市立北小学校移転問題、市庁舎移転問題で別府が二分された頃だったと記憶している。市議会も喧々諤々の騒動著しい時代だった。市長室通路を隔てた市政記者クラブで記者室詰めの記者は朝から「ポン!」「チー!」「ローン!」の連呼。たまりかねた脇屋市長が庁舎内での麻雀禁止令を発令。このあとから前後して北小移転、市庁舎移転と続いた。脇屋氏は次々と改革刷新、内部では綱紀粛正。外部は賛成派と反対派が対峙。市民の座り込みや別府署員の出動など激動の別府市政。しかし脇屋市長は歴史に残る遺産を生んだ。
新聞やTV記者の麻雀は情報獲得のための常套手段。麻雀は記者の御仕事。今どきはTVゲーム。情報源と付き合ってもゴルフや会食も一頃と違ってそうヒンパンにはないようだ。
黒川弘務・前東京高検検事長は記者の「ブービーズ・トラップ」=愚か者の罠=に引っ掛かった、愚かすぎる犠牲者。
世は新型コロナウイルス感染拡大を何とか鎮静化させ、国民に戦後かつてない不自由と度重なる自粛を求めている時期。何が悲しゅうて深夜から6時間近くも夜を徹して「ポン」、「チー」やるか。しかも送迎は新聞社お抱えのハイヤー。
森まさこ法相が「東日本大震災の際、地方の検事は我先に逃げて…」と検察のワケの分からぬコキ落ろしで、予算委で酷い目にあった。この不用意「ノーマインド」の発言で、検察に対する国民の見方が変化した。森法相が結局、何を言いたかったか分からず、この言葉だけが「一人歩き」。
安倍首相も検察を官邸の「守護神」とする安易な志向が、定年延長へと導いたようだ。「国難」遭遇の場合、真に純潔な政治を志すものであれば、官邸は国民が守る。三権が正常な形で分立した姿が理想的な民主主義国家であり、国民との真の信頼関係が構築維持できようというもの。この教えは確か小学校高学年で身に付いた。
更に黒川氏は「常習的」に卓を囲んでいた節がある。不幸中の幸。IR法が通過し、カジノが出現した時の司法トップが、常習賭博の当事者でなくて。
最後に黒川氏と卓を囲んだ3人の新聞記者へ。このホットなネタを週刊誌に「提供」した馬鹿者が!新聞は今やアナログ中のアナログ。部数は軒並み落ち込んでるぞ!情報源の秘匿すら出来ず、他のマスコミに抜かれる大失態。新聞に対する信頼を著しく失墜させた事の罪の方が、我々にとっては更に重いと感じるのだ。 (陽)