杵築市は、使われなくなった楽器を寄付して税金控除が受けられる「楽器寄付ふるさと納税」に大分県内で初めて参画した。九州では2番目。
市内の中・高校の吹奏楽部が所有する楽器は古いものが多く、修理を重ねて大切に使っているが、慢性的な楽器不足となっている。予算や部費はメンテナンス費でほとんどが消えており、新しい楽器を購入できないのが現状。これを打開するために、今回のふるさと納税に取り組むことにした。
寄付を希望する人は、専用サイトから申し込むと、査定会社が買い取り査定を行ない、納得すれば寄付が成立する。杵築市を含む全国11自治体が参画している。平成30年から始まり、令和2年3月末で230件の納品実績がある。
杵築市では、杵築中学校、宗近中学校、山香中学校、県立杵築高校がフルートやテナーサックス、チューバなど15種類24楽器を募集している。楽器は高価なものも多く、大切に使われてきたケースがほとんど。大切な楽器を寄付することで、寄付した学校への愛着を持ってもらい、生徒も感謝の気持ちを持って「関係人口」創出のきっかけになることも期待している。