竹製フェイスシールドを寄贈

別府の竹細工の技術を生かしてフェイスシールドを制作・寄贈した

 株式会社セスタンテ(中嶋吾代表取締役、東京都)、別府竹製品協同組合(岩尾一郎理事長)、別府竹細工新製品開発事業研究会(大谷健一会長)は6日午前11時、別府市に竹製フェイスシールド30個を寄贈した。
 研究会は協同組合の組合員で構成され、5年前から商品プロデュースをするセスタンテと一緒に竹を使った新製品の開発をしている。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、東京で勤務する看護師からフェイスシールドについて大谷会長が相談を受けたという。医療現場で使われているフェイスシールドの多くは、プラスチック製で3Dプリンターで作られているという。しかし、長時間付けていると汗でずれてきたり、痛くなったりするという。また、シールド部分の長さも十分ではない。竹製品で何か出来ないかと考え、大谷会長、網中聖二さん、一木律子さんの3人で1つ1つ手造りで2週間をかけて60個を制作した。大分県産の真竹を使用している。
 設置部分をシールドを固定する部分と頭を固定する部分の2重にすることで、シールドとの間に空間を作り、息で曇ったりしないように工夫。長さも34㌢で上部、下部ともに少し長めに作られている。さらに、使用する医療関係者の看護師には女性が多いことから、デザイン性も考えたという。フリーサイズだが、竹の柔軟性がつけた瞬間に頭にフィットして、心地よく、痛みもない。すでに日本看護協会(東京都)にも30個寄贈している。
 大谷会長は「知り合いの看護師から、フェイスシールドはあるが、機能的に使いづらいとの話を聞き、現場の声を聴きながら、作りました。最前線で頑張る医療現場等で使ってもらいたい」と述べた。
 長野恭紘別府市長は「こんなステキな、別府らしい竹を活用したものを作ってもらい、心から感謝します。現場で働く人のために活用できるようにしたい」とお礼を述べた。

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